厚切りジェイソン談、「米国では、最近何をやったのかを言えなければ、クビの対象になってもおかしくない」
テラスカイさんが開催されたイベント、「TerraSky Day 2017」にお邪魔させていただきました。
参加したのはこちら、
厚切りジェイソンこと、ジェイソン・D・ダニエルソンさんとネットイヤーグループの石黒さん、シスコシステムズの鈴木さんによるセッション。
デジタルトランスフォーメーションから派生しての、企業や個人のトランスフォーメーションに焦点をあてたディスカッションとなりました。
いいモノを買わずに、自分で作ろうとすることで無駄になるかもしれない時間のことであったり、日本の企業体質についての指摘がやはり多くなされていました。
1時間のセッションで印象的だったのは、厚切りさんが日本企業で出世する方法として他社の友人から聞いた話のこと。
新人時代はいろいろなプロジェクトに積極的に参加して、何かひとつ成功させる。
そして成功したら、あとは失敗にないように何もしない、、、、、これが出世の秘訣であると、、、
このことに関して厚切りさんのこの言葉が一番印象に残りました。
「米国では、最近何をやったのかを言えなければ、クビの対象になってもおかしくない」
こういう風土に居たら、何かを生み出し続けようとする努力は当然することになりますよね。
他社を出し抜いて成功を収めるには、何か違うことをやる必要がある訳ですから、、、
でも日本ですと、横並びで同じものを使っていることで失敗したときの自身の処遇のリスクを回避できるなら、やはり人間そういう志向になりますよね。
音楽業界にサンプリングなどデジタル技術が進出してきたのはすでに30年以上前になりますが、デジタルトランスフォーメーションに限らず、既存収益モデルが破壊され、末端に居る人たちの生活が一変するのを近くで見たり、自分も少なからず影響を受けてきた経験があります。
「高度プロフェッショナル制度」、「残業代ゼロ」法案を連合が容認したというニュースが取り上げられている今日この頃であるだけに、そういう意味では、企業が云々よりも、日本の労働法制や様々な判例を考えると企業の側もやれることはかなり限定的であり、そこへの変化はマインドセットだけでなく根本的な仕組みが変革されない限り、欧米と比較しても議論がかみ合うのはまだまだ先だろうと感じたのでした。