「本を読むのが苦手」なうえに「気分でしゃべっているだけの人」はこれからとても不利な状況になるかもしれない。
昨日この記事を興味深く拝見し、Facebookでシェアしました。
複数の友人もこの記事をシェアしたりコメントしているようで、そしてBLOGOSにもこんな記事が出ているのが目につきました。
当該記事ではこのような指摘がなされています。
だが「実は日本語をきちんと読めていない」という事実は普段極めて認識しにくい。
特に、普段本を読まない方は意識して読解能力を高めていかなければ、後々とても困ることになるのでは、と危惧している。
上記についてはまさに同意する訳ですが、ロジカルシンキングを受講してから感じるのは、あいまいな表現をしないことの難しさです。
わたしは産業能率大学の大学院で『実戦ロジカルシンキング―ビジネスで成果を上げる本当に使える思考法』『ワンランク上を目指すためのロジカルシンキング トレーニング77 』などの著書がある日沖 健さんから学ぶ機会をいただいたのですが、会社でも活用させてもらう例題があり、それがこちら。
【演習問題】
つぎの文章には、何通りかの解釈が考えられる。考え付くものを列挙せよ。(図示ではなく、文章で違いを表現するように)。
「山田さんと中村社長の奥様にお歳暮を出すかどうか検討してください。
©Takeshi Hioki
どうでしょう?行く通りかの解釈のパターンが浮かんできたと思います。
つまり、日本語を仮に読めていたとしても複数の解釈が成立しうる状況に、日本語をきちんと読めていない人が混ざってくる訳ですのでどうしてもやり取りの現場は混とんとしてきます。
さらに問題を複雑にするのは、そもそも文章を読まないということは語彙が足りないことにつながる訳ですが、自分の発している言葉がどのように解釈されるのかを理解できない人が混乱に拍車を掛けることありませんか?
たまたま自分の身近なところで、中村天風という人の講演録音にこんな指摘が出てきて、まさに頷くばかりな訳ですが、
- 英語などは日本語に比べ複雑性がない
- 日本語は自分で喋っていて、自分でわからないことが随分あるのではないか
- 実は気分でしゃべっているだけ
- 自分が使っている言葉を究極的に判断してると、まったくわけのわからない不可解な混迷に陥ることが随分あるのであろうと思う。
「知識労働者」として、読み書き、喋りすべてが重要として、拝見させていただいた記事にわたしなりの補足をさせていただくと、
「本を読むのが苦手」なうえに「気分でしゃべっているだけの人」はこれからとても不利な状況になるかもしれない。
こんな風に感じる今日この頃です。