8億の原発研究マネーと大学教員の評価基準としての「外部資金の獲得額」
その昔、榊原英資氏がライブドアに難癖というか敗北宣言したときにリーマン・ブラザーズの経営顧問やっていたことを突っつかれたことがありましたよね。
そういう意味でSAPIOが報じている
原子力村が東大・京大に贈った寄付金・研究費「8億円リスト」
って記事がありますけど、
日立とか原子力関係の仕事の見直しは1兆円規模に上るというような報道を見た覚えもありますので、ここで東大・京大に寄付された8億円は原子力事業が創出するビジネス規模からすれば逆に可愛いものと言えるかもしれませんよね。
原発コメンテータの先生方への寄付は奨学寄附金、共同研究費、受託研究費の3タイプに分類されるようで、掲載された表をみると色々な企業、団体から7万円という小額なものから1件で1億円を超えるものまで様々。
大学教員の評価基準は、論文とともに「外部資金獲得額」が大きなウェートを占めている現実があり、国立大学の法人化に伴う運営の厳しい側面もあり、大学も外部資金の獲得を重視しているという中島 健(京都大学原子炉実験所教授)の言葉を紹介しながらSAPIOが指摘しているのはこの寄付金が悪ということではなく、このような特定企業・団体からのお金を受け取っている人なのかを我々は知らずにテレビで専門家としてのコメントを聞いている事が問題ではないか、、と。
つまり冒頭の例えのようにお金を貰っている会社や団体に有利な解釈をしているのでは?という懸念が普通は出てくるけれど、この教授がどこから寄付をもらって研究しているの?って調べようとしてもつまりこの寄付金については「寄付講座」のように公開されている訳ではなく、情報公開請求をして3ヶ月たたないと出てこない情報なんだそうですね。
紙面ではこんな風に書かれていて、
「資金提供に関連づけてコメントが甘くなる事はまったくない」「適正だ」とするのであれば、自信を持って資金提供を公表し、その上で、メディアで発言すればいい。あとはその発言を聞く側が判断することだ。
まさにそうだよね、、と
そして最後に原子力燃料工業の広報担当者のコメントを紹介しています。
「不都合な発言をしないようにお願いしているわけではない。一方で情報を歪めるという不信感が国民にあることも承知している。資金提供の在り方で見直すべき点があれば検討したい」
確かに見直しは必要かもしれません。以前政治評論家にお金を配って受け取らなかったのは誰と、誰だけだった、、とかいう話もありましたけど、このお金の配られた目的もあれでしたから、、、(苦笑)