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デジタル機器が使いにくい、、と思う元凶

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ascii.jpさんのサイトに掲載されている、

「1機能に1ボタン」がわかりにくさの元凶!?
日本のデジタル家電は、なぜ使いにくいのか

↑こちらの記事を読みました。

まず現状分析として以下のような解説がされています。

家電のインターフェイスが使いにくい要因として、旧態依然とした「1ボタン1機能」主義と現代的なGUIが複雑に組み合わさっていることが挙げられる。

そうそう、そうなんですよね。

プロ機とコンシューマー用の機材を同列に語ることはできませんが、これってアナログ時代の名残というか、例えとしてミキシングコンソールでお話させていただくと、アナログ卓はインプットモジュールにはだいたい下記のような順番で1機能、1つまみ、という規則性で並んでいるものがほとんどでした。

  1. 入力メーター
  2. ヘッドアンプ・トリム
  3. 入力レベル切替(mic or line)
  4. パラメトリックイコライザー
  5. エフェクトセンド
  6. センドのプリ・ポスト切替
  7. 再生モード切替(入力ソースかテープ再生か)
  8. アウトプット用のアサインボタン
  9. グルーピング用のアサインボタン
  10. フェーダー

こういう規則性があるから、各メーカーごとの製品の違いはあれど、なんとなく初めて使う機材でもだいたいの操作はできるとかそういう事が可能だったのでした。(なんでアナログ時代のカメラとかも似たような感じのこと言えますよね)

このアナログ機器というやつは1機能、1つまみ、という縛りのために、多くのトラック数を扱おうとするとそれなりのスペースも必要だった訳です。

ここにデジタルの卓が登場して、1つのつまみに、複数の機能をアサインできるとか、物理的に設けられている1つのインプットモジュールに対して、任意のチャンネルのインプットソースをアサインできるようになったので、機器の小型化が進んで、デジタル機材は登場したばかりは高額なものが多かったですが、だんだんと技術が普及してくると共に部材を減らせる利点などもあり比較的低価格な製品も現在では登場してくるなかで、デジタルのインターフェースですと、どこのつまみにどんな機能オプションがあるとかが一見して判らないということで困るとか、目的とする機能へのダイレクトアクセスがしにくい、、、というような指摘をされることが多くあります。

このような流れの中で、この記事の筆者の方も指摘しているように、アナログ時代の使い勝手と、デジタル特有の使い勝手の部分が混在してしまっていることで、初めて触る機材はよく分からんとか、買ったはいいけど全然その機能があることすら知らなかったという事にもなったりする訳ですね。

新製品のウリとして小型・多機能を謳う製品が多く投入されてくる現状で、無駄ともいえるような多機能をユーザは本当に欲しているのか?という問題提起をされる方もいますし、こちらの点についても考えねばいけないのですが、デジタル製品においては、1つのボタンやつまみから複数機能を呼び出すことは避けて通れないので、やはりGUIのデザインはとっても重要ですよね。

デジタル機器が使いにくい、、、と思う瞬間って

  • 弄りたいと思っている機能に到達するまでの操作回数が多い
  • どこを触るとその機能が出てくるのかが思いだせない
  • 操作を間違うと場合によってそれ以前の設定が全て徒労に終わる
  • つまみの位置ではなく、液晶画面やLEDで現在の設定を確認する場合が多いが、それがまた視認しにくいケースが往々にしてある

わたしの場合はこんなケースが多かったりするのですが、まずは複数カテゴリで重層的に展開するメニュー項目をいかに簡単に確認~選択できるようになるかでも大分使い勝手が向上するのでは?って思っていたります。(アナログ機器の時のようなついているボタンがもっている役割はほぼ同じ、、、という事はもう望めないでしょうし)

デジタルの特性として、数あるメニューをカスタマイズさせる機能の実装は技術的には難しくないでしょう。webのほうでもYahoo!なり、iGooleなどのユーザがカスタマイズ可能なインターフェース提供を開始したことで、このような手法を取り入れたいというお客さんからの要望を聞く機会も増えてきています。

デジタルカメラや、デジタルビデオカメラなども自分が良く使う機能って100ある機能のうちの10個とかある程度限定的だと思うので、タッチパネル上で複数カテゴリにまたがっていても、即座に設定を呼び出せるようなオリジナルメニュー項目を設けられるとか、物理的なボタンやつまみにも機能のアサインが出来る製品が高額な超プロ機でなくとも手に入ってくれると嬉しいのですがね~~!

ジョグダイヤルはすごい便利な場面もあるのですが、間違って触れてしまい設定が意図しないところで変わってしまう、、、という事を考慮するとプロ機での採用は好みが分かれるところかもしれませんね。

これはアナログ世代的な意見かもしれませんけど、コスト削減のためにテレビ本体のつまみの類は排除してしまって、リモコンからでないと設定できないとか、パソコンを接続しないと機能呼び出しができないアンプシミュレータとかは価格を下げるための工夫とは思いますがわたしとしてはあんまり有難いコストダウンの方法ではないですね、、、(苦笑)

P.S.

先日来日したポリスの照明チームの親分は、「デジタルの卓は屋外のライブとかだとどこが光っているのかも見難いし、本当に嫌い」という方だったらしいです(笑)

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