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在宅勤務は理想の働き方か?

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先日の地震や停電の影響で、取引先のお客様が在宅勤務で対応されているケースが多くみられました。組織のルールで在宅勤務が出来ない自分にとって、在宅勤務という響きは少し憧れのにも感じています。しかし、改めて自宅と家族の環境を当てはめてみると、それもどうかと考えてしまいました。

在宅勤務をする側のメリットは、会社まで行かなくても仕事が出来るので時間の有効活用が出来ること。また、電話やメールで応答が出来れば、必ずしも9時18時で働かなくてもよくなくなるため、この点からも時間の有効活用が出来るようになります。

しかし、それは自宅で仕事を出来る空間と時間が確保できることが前提になります。自宅には家族がいて、子供も小さいため、家で仕事をするといっても、子供が泣いたりしていたらさすがに無視するほどの勇気はない。ということは、仕事が中断される。夜仕事をするという方法もありますが、顧客や他のメンバーと時間が合わないと仕事がしづらい。

さらに、自宅で集中して仕事が出来るスペースがあればいいのですが、テレビが置いてあるリビングで仕事をするのは集中できない。

また、仕事をするうえで必要な書類があった場合、在宅勤務が認められていても、家まで持って帰るのはセキュリティ上、悩んでしまいます。そうなると家庭と仕事は分離しないと、どっちつかずになり結果効率が上がらないような気がします。

しかし、先日の地震や停電のようなときでも、会社に行かなければ仕事が出来ないというのも考えものです。(オフィスに行くだけで一日の体力の半分ぐらいを消費していたので)

ITが進化した今、ネットさえつながれば場所を問わず仕事が出来るようになっています。その条件をフル活用するには、物理的な場所や環境などいくつかの条件を満たすことが必要になります。働く人や働く時間によって、その条件は変わります。であれば、一律でオフィス勤務・在宅勤務を決めるのではなく、その人が最も成果を上げられるスタイルを選べるようにするのが理想的な働き方であると考えます。

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