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心が折れてしまう前に予防的視点でのメンタルヘルス情報発信

集団心理の恐ろしさ

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今回の新型コロナウイルスのパニックで、マスクの買い占めや、トイレットペーパーやカップ麺が商品棚から無くなるなど、平常時であればあり得ないような状況がなぜ起こるのか?人間の心理的な側面から考えてみたいと思います。

心理学の中でも、社会心理学の領域で"群集心理"とも表現されている通り、そもそも人間は群れを作る社会性の動物であることが根本にあると思います。

人は群れの中で、なるべく順応することを無意識的に行います。もちろん群れの中にはマイノリティー(少数派)な人も存在しますが、大多数はマジョリティ(多数派)です。

特に現代の民主主義の中でそれは顕著に現れているように思います。多くの人の支持を得ることでそれが主流派となりスタンダードになると言う社会システムが自然と集団の心理に反映されて行きます。

今はネットで個人の意見や情報が簡単に発信でき、かつあっという間に拡散します。先に挙げたトイレットペーパーの買い占めなどはまさに、デマの拡散による集団心理の現象です。

では、どうすれば集団心理に巻き込まれず、デマに惑わされないのか?

まず、集団心理が起こる背景として、今回の新型コロナウイルスのような、非日常的な特殊な社会情勢など社会全体が異常な状態になっている時に起きやすいと言うことを予め理解していることが大切です。

"今この瞬間"が自分自身にとってどう言う状況なのか?("自分自身にとって"と言う点が重要です

社会全体がパニックになっている時には、集団心理に惑わされて、自分自身で思考することをやめてしまいます。これが集団心理の一番恐ろしいところです。

本来の自分であれば、絶対に惑わされないような単純なデマに簡単に引っかかってしまいます。トイレットペーパーの例で言えば、中国で発生した新型コロナウイルスの影響で中国からの輸入が止まってしまうような、さもあり得そうなデマが流れたとしても、トイレットペーパーはほぼ国内生産であることがわかっていれば急にトイレットペーパーが入手困難になるようなことが起きないことは容易に想像できます。

しかし、パニック状態に陥ってしまった人間の心理として、他の人も買っているから、「お一人様一点限り」とか購入制限されているからとか、目の前の事象や断片的な一部の情報ですっかり、集団心理の罠に陥ってしまいます。

今はネット社会で身の回りに情報が溢れていますが、いかに溢れている情報から正しい情報を読み取れるか、いかに冷静に"自分自身で考える"ことが出来るかと言うことが非常に大切だと思います。

皆さんも集団心理の罠に陥らないように、今一度自分自身で思考し、自分自身で判断することを意識して頂ければと思います。

#家に居よう

#StayHome

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