クライアントの言葉に傷つくことのあるSIの方や、SIの言葉に何か騙されているような気がしているクライアントの方へ
本当は、こんなのこそ、twitterで書くべきなのかもしれないけど。
※山口さん、あのアカウントは自分じゃありません(笑)
一部のオルタナブロガーに噛みつくように見えてしまうかもしれないけど。
自分が中の人だから自分のところの業界を擁護しているように見えてしまうかもしれないけど。
だんだん、「イラっ」と来てしまったので書いてみることにします。
以前に大木さんも紹介されていた、日経ビジネスオンラインに連載中の経済小説「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行く」での記述。
きちんと文章で引用しておきましょう。
電気自動車を作るのに必要な部品は、ガソリンエンジンの1割で済むんです。しかも構造は簡単ですから、新規参入が比較的簡単です。だから世界中で開発が多発的に進んでいる。特に脅威なのは、中国とインドです。何十社、何百社という電気自動車会社が立ち上がっているんです。
この小説に限らず、様々なメディア等で「電気自動車」に色んな企業が参入してくるぞ、今までのレガシーな自動車会社はもうダメになるぞ、的な記事を多々目にすることが増えてきました。事実、中国の電池メーカーだった、BYDが自動車業界には参入してきた例は知っています。
確かにエンジンの構造に比べて、モーターになれば部品点数は少なくなるので「動力」に関しては参入が容易になるかもしれません。
でも、自動車製造って、動力部分だけが勝負なんですかね?
・衝突安全基準を満たすボディーは?
・地面との接地面から含め、運転者がきちんと操舵できる機能は?
・ボディーのプレスや動力部分以外の組み付け、塗装等を行う生産設備に対する投資やそれを効率に行うための生産技術は?
・モーターも内製するの?生産効率は?
・(日本だけかもしれませんが)型式認定・指定類別番号を取るための認証は?
・アフターサービスは?
・・・。
こういったことを無視すれば、参入どころか、誰だって車なんて作れます。だって、パーツなどは種々様々販売されている訳だし、その気になれば、部品だって中古であれば一山いくら、で販売されている所に行けばもの凄く安価に手配できます。
手配さえできればいいもんなんですかね?それは、自作でPCが組み立てられたらサーバーメーカーになれる、っていうのと同じでは?と思ってしまうのです。
※業務用で販売されているサーバーよりも高性能かつ安定し、保守もし易いものを自分達で開発しちゃう人がいらっしゃったりするのは存知上げてますが。販売量を確保して、安定的に供給して、事業として成り立たせる、というものとは違う、と思うのです。
自動車製造に参入を行う、というのは、何に比べてなのかわかりませんが、簡単と言い切れるものでは無い、と思うのです。何より、内燃機関の開発=自動車製造の肝、だと言い切ってしまわれているようで、ともすれば、それは、エンジン開発以外に従事している他の自動車技術者達に非常に失礼に思えたりするのです。自分は技術者ではありませんが。
そういった類の記事をいっぱい目にしていると、なんだか、刺激的なキーワードさえ書いていればみんなをその気にさせてしまう、流行りのゴシップ記事と何も変わらないような気がしてくるのです。
もちろん、化石燃料に頼る内燃機関からのシフト、販売台数の変化に伴う、業界自身のパラダイムシフトはあるでしょう。
自動車メーカー自身、比較的、他の業界に比べて、圧倒的に合従連衡が緩やかだったことも事実でしょう。
その理由として、特に日本の自動車業界は国からの許認可事業、という御旗があったがために、他の業界に比べて甘えられる環境があったのでは?と言われたら、自動車業界自身、自分達に危機感が薄いのでは無いか?と指摘されたとしたら、個人的にもそう感じる部分は多々ありますが。
そういう意味では、今泉さんが書いてらっしゃった、
クリステンセンの言った下位市場から上がってくる破壊的なイノベーションにも目を向け、場合によってはシスコのようにMerger & Developmentを行うなどして、自らの領域を侵食されないように注意することが必要だと思います。
が私達としては一番的を得ているように思います。
さぁ、勝負です!
※当たり前だけど、本エントリーは自分の属する業界および自社を代表する意見でも全くなく、あくまで、妹尾一個人の意見です。
Special
- PR -| BH | 2009/11/06 11:23 |
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比較的参入しやすくなった事により競争がより激しくなることは予想されますが、新規参入者が成功するかどうかは分かりませんよね。 | |
| phantom | 2009/11/06 12:37 |
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イギリスには、キットカーという文化があり、ユーザーが組み立て、走行させる事が可能と聞いています。 しかし、販売現場に携わる人間として言わせて頂くと、何故クルマが売れるかと言えば、営業スタッフが売っているからです。 例えば、ロータスやアストンマーティンが欲しいと思った時、東京にいれば、ショールームはあそこにあるな、と思いつく訳ですが(思いつくだけで足を踏み入れたことは無いですが(笑))、地方の方はまず、ディーラー探しからスタートしなければならないでしょう。そして、購入後も、トラブルの度に足を運ぶ、または取りに来てもらう、という行為が必要になります。 つまり、メーカーを立ち上げる事は可能でしょうが、販売網を作る事を考えることを見落としているのではないかと思う訳です。 ディーラーなんか儲かる仕事じゃありませんので(笑)、今から新規参入するようなお人好しがいると思えませんが(苦笑) | |
| 今泉 | 2009/11/06 13:27 |
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引用いただき恐縮です(^^; | |
| 坂本英樹 | 2009/11/06 15:03 |
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妹尾さん、みなさん、こんにちは。 電気自動車への変化でパラダイムが変わり、自動車のあり方や売り方、買い方、使い方など変わる面があるのじゃないかと思った次第です。 | |
| 森崎 | 2009/11/06 20:44 |
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ご無沙汰しております。森崎です。 たいへん興味深く拝読しました。 仕事柄か「そんな簡単に考えられては困るなぁ。」と思うことが多いので、共感する部分が多いです。 | |
| Mizu | 2009/11/06 22:06 |
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非常に同意。私も大量の参入が云々の記事を見る度に「いやいや、そんな簡単ではないだろう」と思っています。 | |
| JRX | 2009/11/07 01:40 |
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静かに同意。 ・サスペンション/ドアパネル/内装などは、大きな単位のモジュールで開発・供給する部品メーカーが多数存在するので、 今のコンピュータのメーカーを見れば、DELLにしてもHPにしても、 (たとえばパッソぷちぷちぷちトヨタ~♪という広告がありましたが。僕は妙に好印象を抱いていたりします。) | |
| ooki | 2009/11/07 08:36 |
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こんにちは。 また定例などでお話ししたいですね! | |
| せのお | 2009/11/07 10:37 |
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>BHさま | |
| せのお | 2009/11/07 10:40 |
|
>phantomさま | |
| せのお | 2009/11/07 10:49 |
|
>今泉さま | |
| せのお | 2009/11/07 10:53 |
|
>坂本英樹さま | |
| せのお | 2009/11/07 10:56 |
|
>森崎さま | |
| せのお | 2009/11/07 11:07 |
|
>Mizuさま | |
| せのお | 2009/11/07 11:10 |
|
>JRXさま | |
| せのお | 2009/11/07 11:22 |
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>ookiさま | |
| tamopi | 2009/11/07 16:11 |
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こんにちは。 | |
| せのお | 2009/11/07 23:12 |
|
>tamopiさま | |
| たろう | 2009/11/09 13:48 |
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こんにちは。 この記事を見た後で、NHKの自動車革命という番組を見ましたが、やっぱり中国メーカーの車がいきなり日本市場に入ってくるってことはなさそうですね。製品のレベルが全然違うと感じます。車がほとんど車の走っていないような農村部だから、ああいう車でもOKなのでしょう。 逆に考えると、日本のトヨタや日産が中国の農村部向けに低価格の車を作ることもないでしょうから、うまく市場を住み分けることにもなっていくのかもしれません。中国のメーカーにとってみれば、そうした規制のゆるい市場がゆりかごのような役目を果たしていて、よりベンチャーが育ちやすい環境を生み出しているのでしょう。 | |
| せのお | 2009/11/10 01:05 |
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>たろうさま | |
| たろう | 2009/11/10 09:46 |
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きっと電気自動車だから何かが起こった、というよりは、もともと自動車をつくってみたい人たちがたくさんいて、その人たちがたまたまガソリン車よりは電気自動車を選んだ、ということなのかもしれません。 やはり、自動車をゼロからつくるとなれば、ガソリン車よりは電気自動車の方が簡単ですし、部品点数も少ないので、作り易いのでしょう。 それに、一番難しいエンジンの部分で既に経験値をたくさん積んでいる大手メーカーに後発で挑戦するよりは、大手メーカーもあまり経験値を積んでいない電気自動車で挑戦した方が勝ち目が多いと考えたのかもしれません。 結果から見ると、「電気自動車が出てきたから何かが起こった」という風にに見えてしまうのですが、実はそういうことではないのかもしれませんね。 | |
| せのお | 2009/11/11 01:33 |
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>たろうさま | |
| たろう | 2009/11/11 09:40 |
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> あとは、それが自動車として成り立つための、ボディと操安性なのでしょうね。 確かに、ボディとかステアリングみたいな部分は車にとっては一番難しい部分なのかもしれませんね。 いまでも、日本車よりヨーロッパ車の方がハンドリングは優れていると感じるドライバーはいるようですし、ロータス・エリーゼなんかはボディはロータス製でエンジンはトヨタ製ですから…。 トヨタ車を買えば、全ての車にトヨタのエンジンが載っているはずなのに、それでもあんなに高い車を買う人がいるということは、車にとってのステアリングはそれくらい大切なものなのでしょうね。 EV関連の話では、日本でもGirasoleという車を売っている会社がありますが、そこの社長さんの話によれば、やはり日本の安全基準を満たすのには大変なお金がかかるようです(3:30のあたり)。 http://www.youtube.com/watch?v=D3FZeIN3GYQ いずれにしても、動力がエンジンからモーターに変わっただけで、そんな大騒ぎする必要があるのかな?という気は確かにしますね。むしろ、車にとっては動力以外の部分の方がはるかに重要だと感じます。 ついつい調子のっていろいろコメントしてしまいましたが、丁寧にレスをつけて頂き、ありがとうございました。 | |
| せのお | 2009/11/11 12:40 |
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>たろうさま 良い動画のご紹介ありがとうございました。ジラソーレは、以前、高城剛さん(最近は別の方で有名になってしまいましたが)が絶賛していたのを見たことがあります。動画中にもあるように、衝突安全性の確保はどんどん要求水準が高まっていますからね。販売店にタカラ(現タカラトミー)の50cc扱い電気自動車の「Q CAR」(確か中のユニットは旧アラコ(現トヨタ車体)の「コムス」だったはず)が置いてあるのにも懐かしく感じました。 ただ動画中、日本最初の電気自動車を市場に送り出したってのは・・・。ダイハツも、 こういった先駆者達が、この「電気自動車」参入云々の記事を、どう見ているのか、という所を取り上げていることになかなか出会えない(自分の探し方が悪いのかもしれませんが)が非常に残念に思っています。そんなに簡単じゃ無いよ!と思ってるんじゃないかな?と。 今後ともよろしくお願い申し上げます。 | |


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