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[勝手な思いつき]Sunの「Project Blackbox」の使い途

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とおるさんのご厚意で、現在日本に上陸しているSunの「Project Blackbox」を早速見せていただける機会がある、ということで、行って来ました。

↓「Project Blackbox」についての詳細はこちら。
http://jp.sun.com/blackbox/blackbox-tour/

さて、自分は完全に勘違いをしていました。
「Project Blackbox」そのものにはサーバー等は搭載されていない。言わば、一からサーバールームとしての場所を確保したり、廃熱処理をどうするか、と考えたり、ネットワークや電源ケーブルをどう引き回すか、と考えたりしなくとも、それがパッケージ化されており、後は利用者が利用したい構成に応じてサーバーやストレージユニットを設置することで比較的短時間にサーバールームやデータセンターが構築できる、というソリューションパッケージだった、ということです。

・・・あれ?全然違います?すみません、誤っていたら誰か指摘して下さい。

以下、徒然を脈絡なく書かせていただきます。ちなみにハード構成に関しては自分は書きません、というより書けません・・・詳しくないので。自分よりずっと詳しい人にお任せする、とします。

いやいや、そもそもどんなものなの?というお話の導入については、こちらの記事に詳しいのでこちらをどうぞ。

ITmedia エンタープライズ:巨大コンテナサーバ「BlackBox」の中へ入ってみた
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0705/11/news041.html

この記事にもあるように、「BlackBox」の特徴として、水冷ユニットが搭載されている、というのがあります。つまり、水冷型のサーバーで無くとも、サーバー設置部分にそれぞれ水冷システムが搭載されており、空冷型のマシンを水冷できる、ということなのです。ただし、当該ITmediaの記事によると、あたかも冷却用の熱交換器がこのコンテナ外に設置されているようなこと書かれていますが、自分が見た印象で言えば熱交換器もコンテナ内に設置されているが、こういったデモンストレーション環境で言えば通常必要な取水ができないのでポンプで取り回していたからだけなのではないか?と思っています。
しまった、そういうことを質問して聞いてくれば良かった・・・あとのまつり。orz。

ちなみに、コンテナの横には、
外からネットワークを供給する口、水冷用の取水口、電源供給口があります。

↓これが現在展示している現物におけるその部分の写真(妹尾撮影)。せっかくコメント付けたのに見えないや。ごめんなさい。前述のとおりの順番で上からになります。

Image00201a

さて、非常に企画としてはおもしろいこの「Project Blackbox」なのだが、これを何に利用するのか?と言った点においては非常に評価の分かれるところ。

Sunさんからいただいた資料では、

・データセンター、・大規模な企業が既存のデータセンターの統合の間一旦ITインフラ管理のために利用し、その後は大災害発生時のリカバリ用に、・大都市に拠点を持つ企業が遊休地に設置、・迅速にデータセンターを構築したい急成長企業に、・テロや災害から守りたい官公庁に、・石油/ガス会社がプラントの近くに、・今まで例にあげたようなサービスを展開したい企業に・・・とかなっています。

うーん。なんか画期的なものの割に利用の想定が地味、というか。

で、なんですが、自分が勝手に思ったのは、これ「コンサートツアー」用途とかに対応できるようにしたらもっとおもしろいのではないか?と思いました。

前述のように、「Project Blackbox」そのものはデフォルトでサーバーとかが付いてくる訳じゃありません。だから、と言って単体販売も今は検討していないと思いますが。
ただ、このパッケージの中には、19インチのラックマウントが48U分で計8本(1本は一部別機器が入っているようですが)あり、したがって、T5120が280台搭載できる、とのこと。また、ラックマウントのサイズに合うのであれば、別に他社の構成を入れても可、とのことなので、なおのこと、コンピューターシステムに限らなくても良いのじゃないか、と思いました。

ブレードサーバーより歴史の古い、音響用機器、映像用機器、電子楽器の音源等はそのほとんどが19インチラック対応をしており、また、ブレードサーバーに比べると、ほとんどが奥行きが短いので、十分サイズ的には合う、と思います。こういった機器においても熱対策というのは重要で、コンサート実施中に照明器具等による熱暴走をして音程が狂ったりする、という話は聞いたことがあります。また、昨今では、映像とのコラボレーションもありますし、音楽そのものも「Pro Tools」に代表される完全コンピューターベースでの処理が進んでいるとも聞きますし、なおのこと、統合的な熱対策、安定稼動環境が必要である、と思います。
但し、こういう使い方をする場合、280U全部埋まる、とは限らないので、そこにオプションで人の作業用スペースとか確保できるとなおのこといいんでしょうけどね。

だから、DAWやBGVをSunのブレードで動かして、ここに照明コントロールユニットやら音源やら音響機器やら全て積み込んで、さらにオペレーターが2~3名作業できるスペースがあって、といってもステージ上には置けないでしょうから、mLAN等でMIDI信号もコントロールして、ツアーでは他の機材を運ぶ11tとかと並んでこれがコンテナ運搬車に積まれてまま移動する・・・ってダメかなぁ?

少なく共Sunさんの目論見とは全然違いますね。失礼しました。

「Project Blackbox」の単体はまだ正式発売はされていないのですが、「ざっくり言って1億円よりは安い」との話。おいおい、本来の目的ではなく、「コンサート用途」などに1億円を使える?なんて話もありそうですが、約20年前ぐらいにあった、きっと今の「Pro Tools」に比較してしまうとだいぶしょぼい統合型シンセサイザーのシンクラビアが7,000万円とか8,000万円とか言っていたことを比べたら、可搬性も考えて十分出しても良いと思う人が居ると思うんですけど。自分は当然無理ですけどね。ちょっとしつこいですね。はい、あきらめます。

まぁ、妹尾が挙げた使い途、ということに限らず、あちらこちらで見られるようになると、何かユニーク、というか楽しいように思います。・・・でも残念ながら狙われちゃいけないから、実際導入されても皆が気づかないようにするのが当たり前かもしれません・・・。

あらためて、とおるさん、良い機会をありがとうございました。で、関係の無い話ばっかり書いてしまってすみませんでした。

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