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ラジオのCMがネットで買える時代

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「この時間のラジオCMがネットで買えるんです!」

その音声がラジオから流れてきた時、最初、何のCMかと思いました。

昨日の夕方のTOKYO FMを聞いていて、のお話です。自分自身は初めて聞いた(ラジオを聞かない方とは言えないが、よく聞く方とも言えないので)のですが、既にご存知の方も多いのでしょうね。

ネットで見てみると、TOKYO FMが独自でやっているもののようです。

■TOKYO FM Commercial Message Solution Site  『Try!80』トライエイティ
http://www.tfm.co.jp/try/index.php

こちらのページで確認するに、基本としてはある程度フォーマットの決まった内容やパターンの組み合わせがいくつか用意されており、それをネットで申し込むことができるとのこと。

でも、そもそもラジオでCMとして放映してもらえるようになるためには、そのCM依頼先がラジオCMを行うのに妥当な法人であるかどうかという会員登録のための審査があり、さらに、CMとして放送されるにあたっては内容についての考査があるそうです。
個人はだめとのこと。なんだ、いつかは、の夢である雑貨屋兼古本屋兼居酒屋を立ち上げた際には検討してみようか、と思ったのに(苦笑)

さらに、そのテンプレート的なラジオCMパターンのもの以外を行いたい時には専用デスクである「Try!80デスク」に要相談とのこと。したがって、実際にはネット上では完結しないのです。ある意味そのあたり、現在の自動車販売のネット対応に似ている気が・・・。

情報に対するアンテナ感度が決して高いとは言えない自分ですが、全く聞いたことが無かったのでその他の事例を探すと出てきたのは、電通がやっているテレビCMがネットで買える「CMGOGO」というサイト。なんだ、もう一年以上も前からこういう取り組みは始まっていたんだ。知らなかったなぁ。専門領域では無い、とは言えちょっと恥ずかしい。こちらの方はシリーズ化(?)していて、
「CMGOGO」「衛星CMGOGO」「ラジオCMGOGO」「雑誌ADGOGO」
と様々なメディアが用意されているとのこと。まぁ広告代理店さんなんで、むべなるかな。

このように、CMを流したい、という要望を受け付ける窓口の一般化は、昔は拡大したところで、価格が折り合わなかったり、そもそも大手の受注を受け付けるだけで通常の時間帯のCMはほとんど成り立ってしまうので、無かったように思います。やはりなんやかんや言っても不景気は不景気で、ポンと広告宣伝費を大量投入してくれるような企業は少なくなり、どれだけ切り売りできるかが勝負、ということなのだろう、と妹尾は理解しました。そう言えば最近テレビのCMでも、「え?どこの会社?へー、そんなところがゴールデンタイムのCMをやるんだ」ってなことが多かったな・・・と。

しかし一番謎なのは、何故こんな取り組みがTOKYO FMのプレスリリースに出ないのだろうと思いました。前述の「Try!80」ホームページには”9月1日β版オープンしました!”とか書いてあるからこの取り組みは最近のことなんでしょう。こんなことではプレスリリースには値しないってことなのかな?

もう一つ言えば、前述の電通の「ラジオCMGOGO」も”2007.08.27 ラジオCMGOGO サービスを開始しました。”と書いてある。このタイミング的に一致しているのは関連があるのやら無いのやら。どなたか事情をご存知ありませんか?

タイミングが一致している所だけ見ると、電通の「ラジオCMGOGO」が開始されたのに伴い、TOKYO FMも自分の所の放送枠を一旦バルクで電通に販売し、自分の所が「Try!80」という受付窓口を作ることにより販売代理店としての代理店手数料を得る(面倒なやり方ですが)との見方も一瞬したのだけれど、これは放送局としてCM枠の『直販』に乗り出した模様。事実、直接取引きであることが、よくある質問ページに書いてあります(http://www.tfm.co.jp/try/faq/index.html#009)。それって今まででも放送局の営業担当の人はやっていたのでしょうが、放送自身でもその旨を宣伝してネットで受け付ける、というのはある意味画期的、挑戦的なのでは無いでしょうか?

ある意味、”Try”というキーワードは、
・みなさーん、ラジオCMにトライしてみませんか?
というのというのは別に、
・こういう新しい取り組みに自分達はトライしていくんだ!
・広告代理店にはもう頼らない!自活していくんだ!挑戦状を叩きつけてやるぜ!トライだ!
なんて想いがあったりして、とかついつい勝手に思ってしまうのでした。

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