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”Excelレガシー”は真の問題なのか?(1)

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ここのところ、直接ITと関係ない記事ばかりエントリーしているので、
そろそろ、「おい、妹尾、ええ加減にしろよ!」とITmediaさんから怒られそうな気がするので、ちょっとはITに絡む記事を書いてみること、とする。

ここ数ヶ月、自分は”Excelレガシー”なる言葉を目にすることが増えた。また新しものに疎い自分が知らない内に新たなトレンドが?、と思い、ITmediaエンタープライズ内検索をかけてみると、一件もヒットしない(2007.8.15PM2:00現在)。Googleで検索をかけてみると、何件かヒットしてくるが、日経BP社のサイト、もしくは、その記事に関して書かれたブログ等が抽出される。

どうやら”Excelレガシー”は日経BP社の造語のようである。
(違っているようでしたらどなたかコメント下さい)

業務システムにおいて、Webアプリケーションが利用されるようになった頃から、2007年問題もふまえて、いかにレガシーシステムを再構築するか、みたいな話題をあちらこちらで目にしたような気がする。

今回の”Excelレガシー”も基本的にはその流れをくんでいて、
要は、
・Excelは関数やVBAが豊富
・ちょっとその気になればユーザーが複雑なアプリケーションを制作することが可能
・日常業務で小回りの効いたシステムをユーザー自ら制作することで安価に実装
・それが部門においてのスタンダードとなっている
という状態にも関わらず、
・結局面倒を見ることができる人が元々作り始めた人ぐらいしかいない(ケースが多い)
・その人が異動や退職等で居なくなり、ユーザー部門には”ユーザー”しか残されていない
・どうやってこれから新たな要件に応えていくんだ?
ということが”Excelレガシー”の問題らしい。

はて?それは真の問題なのだろうか?

それは”Excel”の高機能さが引き起こす問題ではなく、EUCにおけるルールの問題のように自分は感じる。

ユーザー部門に長く在籍してきた自分が自分自身の振り返り(もしくは反省)も踏まえながらEUCを実施した時のことを考えてみると、
・将来性・拡張性<今すぐ使えること・それはその時
・ドキュメントを残す<日々の業務の遂行
・一発で完璧なものを作る<ちょっと作ってまた思いついたものを足す
ことが優先される、ということである。

ユーザー部門の役責は業務を担うことであり、直接的にはIT開発をすることではない。自分達の業務の一貫、改善手法の一つとしてEUCを実施するのであって、そこには”IT開発とはこうあるべき”という規範は無い。逆にあったから、といって、「なんでそんなことをしなくちゃいけないの?」という人も居るだろう。

ただ、”Excel”を利用した、といっても、某かの業務を行うためにそれは存在するのであり、それには当然InputプロセスとOutputプロセスがあり、InputされるデータとOutputするデータが何か、ということは利用者でも当然わかることのはずだ。

にも関わらず、「わかる人が居ない」というのはちょっと本質とは違う話のような気がする。何をしたいのか?もわからないのですか?と。しかも、人によっては、「わからない」からといって、そこでシステム部門に「これの面倒を見て欲しいんだけど」と相談したりする。ちょっと同じユーザー部門の人間として恥ずかしい思いをすることもあった。

ただ、元々の制作者において、気の利いた人なら、
「自分以外の人間があとあと面倒を見ることになるかもしれないから、ちゃんとわかるようにしておこう」
と、ドキュメント、まではいかずとも、シートやVBAのモジュールにコメントを残すことは十分できるのであるから、制作者自身の資質の問題もあるかもしれないが。

※実は自分も昔の会社にいくつかのExcelVBAを残してきている。もう数年経つのだが未だに現役との噂を聞くので背筋が寒いものがあるが、かなりベタな言葉でコメントを残してきたので、今のところ問い合わせてこないのだろう・・・たぶん

別に”Excel”大好き人間、って訳では無いのだが、議論のすり替えにされる”Excel”はちょっとかわいそうだな、と思ってエントリーしてみました。

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