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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

就活学生も、採用担当者も本気じゃない(人がたくさん混じっている)という仮説と事実

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20130113_83615学生ネットワークWANの理事としては、この時期の就活学生たちが気になります。就活と検索してみると、就職斡旋会社のサイトに加えて、ネガティブなブログもたくさん出てきます。「100社受けてもダメ」とか「企業の採用担当者が不真面目だ」などという批判まで、いろいろ書かれているようで、読んでいるだけで滅入ってしまいます。

先日、「練習」という言葉を聞いて驚きました。就活が始まったばかりなので、「練習で面接を受けている学生がいる」というのですね。うーん、僕なら迷惑だなあ、と感じたものの、考えてみると採用担当者も同じことを考えていたりするのかな、と思った次第。(仮説)

 
つまり、学生はありとあらゆる企業にエントリーシートを出して「御社を志望します」と書き、面接では「志望理由」を説明するわけですが、実は本気で入社したいと思っている会社はさほど多くなく、中には「どこも内定もらえなかった時でも入社したくないかも」くらいに思っていたりする。
 
一方、企業側の採用担当者も、何千、中には万という単位の応募があり、その中から数百、少ないところでは数十名、数名なんて学生に絞り込んでいくわけです。こうなると、面接も大雑把になりかねないわけですね。そもそも世の中には、人事のプロ、特に採用のプロなんて少なくて、会社によってはこの時期のヘルパーとして営業部門とか他部門から助っ人に来ている、なんてこともあります。で、営業部門のエキスパートが来てくれる場合はいいですが、営業部門でもさほど有用されていない人がアサインされていたりすると、採用担当者としても一生懸命やる可能性は・・・。
 
就活している学生は本気で入社したいと思っていない会社の面接を受け、面接をしている担当者は採用を本気でやろうとしていない、となると、お互い時間の浪費にしか過ぎない、ということになります。(これ、実際に起きています)
 
「本気で当社に入社したいとも思っていない学生なんか要らない」もしそう思うのであれば、なおのこと本気で面接しないことには見極められない気もします。
 
今朝の日本経済新聞の一面にある春秋に、こういう一節がありました。

学生もすれていく。朝井リョウ氏の小説「何者」で、主人公の就活生は語る。「就活はトランプでいうダウト。一を百だって言う分には、バレなきゃオッケー」。生涯で一人数億円の投資となる企業は裏技を磨く。ある電機メーカーは面接時、素顔を知るため控室の態度もこっそり観察。こうして化かし合いが加速する。

この「化かし合い」は、」ソーシャルメディアを使った就活・採用活動でも起きていますね。それを「ひどい」と言うのなら、どちらも「ひどい」ということになりますね。どっちもどっち、ということでしょうか。

 
当社も採用を継続していますが、こういった「化かし合い」にならないよう、少なくともこちらは本気で取り組みたいと思う次第です。
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