【僕なりに就活生へ】「自分探し」をする学生は要らないけど「自分を言語化」することは求められるのって矛盾?
大学3年生が就職活動を始めることには、未だに違和感を覚える大木です。
とはいえ世間的に就活が始まったわけで、企業側も堂々と「2013年卒の・・・」と謳いはじめるわけですよね。就職斡旋企業はもちろんのこと。
さてさて、少し前まで「自分探し」という、意味が分かったような分からないような言葉を口にする学生がいましたが、現在はどうなんでしょうか。企業の採用担当からしてみれば、「自分探しって何だよ。面倒くさそうなヤツだ」となってしまうのはもちろんのこと。僕自身もそう感じますし、前職の採用担当も同じことを言っています。ま、面接でそれを口にする人は、さすがに今はいないでしょうか。
週末に見たテレビ番組で、就活に関することをやっていました。スポンサーの関係で、就活斡旋業者をヨイショするような内容はいただけませんでしたが、その中で「自分を説明できる」ことが話されており、そこは興味深く拝見した次第。
「自分を言語化する」って、学生時代にはやらないんでしょうね。僕の大学では1年生からやらされたので当たり前だと思い込んでいましたが、日本の大学ではやらないように思われます。なぜなら、自分を言語化できない学生が多いようですね。これは学生だけではなく、若手のビジネスパーソンにも言えること。せっかくやっているのに、きちんとそれをアピールできない。それは、とてももったいないことなのです。
週末の番組でもやっていたのですが、学生たちが自分を言語化、あるいは文章にするとなると、結果と知識を書こうとするようです。自分のことを書くのですから、ウソはいけません。しかし、事実を書くと言っても、二つありますよね。「結果」と「そこに至った理由、経緯、背景など」です。例えば自分が留学したとして、「米国に1年間留学して、多くのことを学んできました」というのは結果ですよね。
採用担当者、あるいは採用企業の経営者として知りたいのは、この時代になぜ留学したのか、なぜ留学しようと考えたのか、そしてその目的を達成することができたのか、ということです。
それは、目的を明確にして留学した学生と、なんとなく行ってみた学生は全然違う、と考えているから、ですよね。
決して後付けの理由が良いとは思いません。ウソになる可能性が高いからです。しかし、きちんとした目的があって留学したのであれば、それはきちんと伝えるべきです。
就活生たちを見ていると、ものすごく真面目で、誠実に物事を考えています。しかし、自分のことを言葉で伝える、あるいは文章にする、という能力が備わっていないことが多いのです。これはもったいない。もちろん、言語化することは一つのスキルでもあるわけですが、そのためには考え尽くすことが重要です。それこそ、脳みそが溶け出すくらい考えて、考えて、考え尽くした結果、自分とはこういう人間である、ということを、相手に分かりやすく、相手が納得できる言葉で伝えることができるのだと思います。
今までやったことがないことをやるのですから、もちろん簡単ではありません。しかし、自分が何者か、どういう人間か、を考えることで、その後の就活には大きな違いが出るように考えています。いろいろな人に出会うことも大切ですし、様々な勉強会に参加するのもいいでしょう。しかし、スタートを疎かにしたままでは、せっかくの勉強が身体に染み入りにくいように思います。
ぜひ、がんばって、そして就活を楽しんでほしいと思います。