挨拶は、どこで身につけるべきなのだろうか
朝からテンションの高そうな田中淳子さん(笑)が、挨拶について書かれています。
僕自身、IT業界に入ったときに驚いたのは、挨拶をしない人が多いこと。黙って出社してきて、すーっと椅子に滑り込んでPCを立ち上げる。たまに挨拶っぽい声が聞こえるのですが「・・・すーっ」という、口から何か漏れたのかと思うような「音」が聞こえる程度だったり。
「社会人は挨拶が基本」
多くの企業の新入社員研修では、そのように教えていると思います。まあ、遡って考えると、挨拶くらい親に習って来いよ、という意見もありますが、まぁ、来てしまったものはしょうがない。今から教えるしかない、ということで教えるわけですが。
前職でもあったのですが、新入社員研修が終わった時点で、ピカピカの社会人一年生はきちんと挨拶をするのです。ところが、1ヶ月もすると挨拶をしない人になってしまっている。理由は「先輩」です。先輩が挨拶しないから、それに流されてしまう。
「当社の受付前にいるのは当社のお客さんなのだから、自分のお客さんでなくても挨拶するべき」と教えられていたのですが、ほんの1ヶ月もすると「なぁんだ、先輩は挨拶しないじゃん」とばかりに、挨拶をしない人になっていく。
日本社会にいて不思議なのですが、意外と挨拶しなくても済んでしまうものなのですね。日本は挨拶の国、なんて勘違いをしていたのですが、そうではないようです。米国に行ったことがある方はおわかりでしょうが、うっとうしいくらいに挨拶をします。コンビニ(Drug Store)に行くと、お店のおじさんやおばさんが「How are you Today!!」と挨拶をしてきます。黙ってお店に入ると、ドロボウじゃないかと不審がっているのかな、とも思ったり。日本でコンビニは、もっとも会話が少なくて済むお店なので、すごく違和感を感じるわけですね。でも、挨拶していると、3日目くらいには常連顔をしていたりするのですが。(笑)
シンガポールでも、米国ほどではないですが、挨拶はきちんと交わします。華僑が多いせいか、食事に関する挨拶が多いですね。
「Did you MAKAN ready?」
MAKANは、マレー語で食事。シンガポールの英語はSinglishと揶揄されるくらい、イントネーションが英語っぽくないのですが、実際にこうやって複数言語をミックスで話すのはごく一般的です。中国系の人間同士ですと、福建語あるいは広東語と英語が入り交じって話していたりします。(ビジネスパーソン同士は別として)
挨拶は親が教えるもの。そうかも知れませんが、社会人になってしまうと、あるいは一人暮らしをし始めると、もう誰も教えてくれない。あとは自発的に覚えるしかないように思います。「挨拶くらいしろ!」そう言ってくれる上司はありがたいのかも知れませんね。