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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

「就活」に対する姿勢

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 未公開のトラックバックの中にスパムフォルダに入っているものがありましたが、内容が興味深く、そしてももちろん僕のブログに言及してくださっているので公開さえていただきました。

就活のやり方:経済学101

 僕が『「就活」採用者の視点』で書かせていただいた、

これは、本人のやる気とか、意気込みといった感覚的なものでしかないように思っています。「この会社で働きたい!」「絶対就職する!」といった、強い意志のようなものだと感じています。

に対して

ということだがこれはいくら何でも役に立たないだろう。大抵のひとは既にそれほどやる気がなくてもある振りぐらいしている。

という意見をいただいています。まずは、トラックバックいただき感謝です。そのうえで、あえて反論させていただこうと思う次第です。

 

やる気がなくてもある振りぐらい、ではいけないんですよね。よほど若いベンチャーで若い採用者しかいない会社は別として、大抵の会社の採用担当者はバカではないので、それくらい見破ってしまうわけです。
 僕の書き方が悪かったのかも知れませんが、「この会社で働きたい!」という熱意というか、それを頭の中で思っているだけではなく、きちんと相手に伝わるように表現することだと思っています。それは、伝わるんですよ。
 もちろん、採用担当者にもいろいろな考えがあるでしょうから、熱意を認めない方もいるかも知れません。ただ僕が採用するなら、冷めた人は要らない。熱意のある熱い人が欲しいですね。
 昨日、ある大手の食品会社の営業責任者の方とお話をする機会があったのですが、その方が仰有っていたのは
「新卒に関して、『うちの人事は、なんで彼を採用したんだろう?』と思ってしまうような、履歴書だけを見ると疑問に感じてしまう人材が、実はお客さんと良い関係を築き、将来的にも期待できる人材になっていくことが多いんですよ。しかし、考えてみると熱意だけは誰にも負けないものを持っているんですよね」
というものでした。
 もちろん何事にも絶対ということはないのだけれど、やる気のある素振りだけではダメだと思うんですよ、僕としては。

 あと、

人付き合いが得意でなければ自分でプログラムやウェブサービスを公開したり、ブログを書いたりして名前を売ればいい。ちなみに、著者の大木豊成さんはシンガポール大学を卒業されているそうだが、留学するというのも手だ。選択肢は広がるし、ブランディング上もとても有利だろう。

と書いておられますが、ここはYes and Noですね。ブログを書いてブランディングするのは個人的にいいことだと思いますが、一方でそれを嫌う企業もあります。日本にあるクラシックな運営をしている企業の多くは、ブログなど個人が意見を公開することをよろしく思わないところもあるからです。そこら辺のお話は、昨年僕たちオルタナティブブロガーが話したことを、この記事で紹介しています。
 また、留学というのも実現可能な人とそうでない人がいることと、もう一つはこちらも好き嫌いがあるということです。つまり、「留学経験のある人間は、意見をはっきり言うから面倒くさい」といった空気を持つ企業もあるということです。
 「そんな会社には行かないよ」というのもあるとは思いますが、面接の段階では気づかないことも多いように思います。

 さらにもう一つだけ。このブログを書いておられる青木さんは、東大大学院卒業後にU.C.Berkeleyに在籍していらっしゃるようなので、TOEIC700点はハードルが低いと思われるのでしょうが、僕の知っている、とある外資企業は部長昇格の条件がTOEIC730点と聞いています。
 もちろん、TOEICの点数を持たない僕がTOEIC850点の人の通訳をしたことがあるので、TOEICが全てだという意味ではありません。ただ、日本で働く上においては、間違いなく一つの物差しとして活用されているということなんですよね。

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