28. ホッチキス止め作業の手間を少しでも省くために
私は仕事がら、資料のホッチキス止めをしょっちゅうしています。昨日なんて、20名の研修を実施するのに際し、ホッチキス2箇所止めの資料を2種類用意しましたから、単純に
2箇所 × 2種類 × 20人分 = 80回
のホッチキス止め作業をしたんです。
・・・いや、たいていの会社にはそこそこ立派な複合機があって、自動ステープルしてくれるんでしょうけどね。ウチみたいな、個人事業主に毛が生えただけの、なんちゃって毛むくじゃら法人モドキはそういう複合機を置く場所がないんですよ(毛むくじゃら?)。
唯一、自動ステープル機能のある単機能プリンタは、キヤノンのLBP5910Fだけです(もしかしたら他にもあるかもしれませんが、さんざん探した結果これしか見つけられませんでした)。ただ、いくらA3対応とはいえ、30万円ぐらいするんですよねぇ。
ですからどうしても、単機能の普通のプリンタで出力したやつを、手作業でエッチラオッチラとホッチキス止めするしかないわけです。今日なんて80回で済みましたが、ひどいときには200回以上もパッチンパッチンする日々です。
というわけで、どうやってこの作業を少しでも楽にするか?という問題に、結構昔から悩んできたのですよ。(ちょっとおおげさ?)
その問題を解決してくれたのが、「電子ホッチキス(あるいは電動ステープラー)」というカテゴリの製品です。早い話が、自動的にホッチキってくれる(ホッチキる=ホッチキス止めする、のスラング)機械を使うってことです。綴じたい紙束を電子ホッチキスのスリットに差し込めば、自動的にホッチキス止めしてくれるのです。両手でしっかり紙を支えてスリットに差し込むことができるので、紙がずれる心配もありません。紙束を両手で揃えて、ホッチキスを持って、ホッチキって、ホッチキスを置いて、次の紙束を両手で揃えて、ホッチキスを持って、ホッチキって、ホッチキスを置いて、・・・という、「ホッチキスを持ったり置いたり」という手間がないだけでも、作業がだんぜんはかどります。(経験則で3倍ほど早くなります。10分かかっていた作業なら、3分で済みます)。
電子ホッチキスには色々な製品がありますが、私は次の3つの機能にこだわって製品選びをしています。
- 綴じたところがフラットになる
- 綴じ位置(綴じる場所の、紙の端っこからの距離)がそこそこ調整できる
- 机の上に置いて使える(手に持たなくて良い)
今回は、この条件をちゃんと満たして、私の仕事をとっても楽にしてくれている2つの製品をご紹介しますね。
まず、結構前から使っていたのが、このMAXのEH-50Fという機種です。コピー用紙であれば、最大50枚までホッチキってくれます。私が使っているテキストは、たいてい80ページ(40枚)ぐらいです。これを簡易製本する際は、まずこのEH-50Fでホッチキス止めした後で製本します。これ、基本的な性能は大型複合機にくっついている自動ステープラーとほぼ同じです。ガッチリ止めてくれるので、本当に重宝しています。
実は、これよりも一回り小さいEH-20とどっちにしようか迷いました。EH-20のほうが安いのですが、20枚までしか止められません。テキスト(40枚程度)を止められないといけないので、EH-50Fにしたのです。実はEH-50Fよりもさらに一回り大きいEH-70Fという機種もあります。型番でおわかりですね。EH-70Fは、最大70枚まで止められます。見た目もずいぶん違います。
ちょっと前まではこれをバンバン使っていたのですが、最近になって、何というか、その、ケチンボさんが顔を覗かせてきたわけですよ。2枚とか10枚とかを止めるのに、この機械(正確にはこの機械専用の針)を使うのはもったいないなぁ、と。もちろん、ホッチキス止めする資料が少ない場合は普通のホッチキスを使えば良いって話なんですが(そして普通のホッチキスも持っているのですが)、なにせ前提は「何十回も何百回もホッチキる」ということですから、どうしても電子ホッチキスが使いたいわけですよ。ケチンボさんの上に、わがままさんです。
そして最近使い始めたのが、コクヨのSL-CF20LMです。はい、これも型番でわかりますね。こっちは最大20枚まで止められます。こっちは、上記の3大条件を満たすのに加え、普通のホッチキスの針が使えるというすばらしい特徴を持ちます。しかも、MAXのEH-??シリーズはすべてAC電源が必要な(コンセントに挿して使う)のに対し、このSL-CF20LMは乾電池式です。単三電池を4本使います。ですから、どこにでも持って行くことができます。この電池が適度な重りになってくれるので、置いて使っていても全然ずれません。いちおう持って使うこともできるんですけど、持って使うにはちょっと重いかな。こっちには、弟分のSL-C12LMというのもあります。もうおわかりですね。こいつは12枚まで綴じられます。もちろん、普通のホッチキスの針が使えます。ただし、綴じ位置の微調整はできません。
今では、10枚程度の資料のホッチキス止めにはSL-CF20LMを、20枚を超えるような資料のホッチキス止めにはEH-50Fを、単発のホッチキス止めには普通のホッチキス(いちおう、綴じたところがフラットになるやつ)を、という感じで使い分けています。偶然なんですが、SL-CF20LMもEH-50Fも、綴じ位置の部分が透明になっていて、綴じる場所を目視で確認できます。たいしたアドバンテージでもないのですが、精神衛生上、綴じるところが目視できるのはいいですね。
ああ、自分用の資料は、針を使わずに止めるホッチキス(というのか?)も使っていますよ。
日頃使う文具にこだわるだけで、仕事がちょっと楽しくなります。みなさんも、いかが?
追伸 「ホッチキス」は、ドイツ・ホッチキス社の登録商標です。しかし同社が商標公開しているので、普通名詞として使ってもさしつかえないようです。