「信頼」を得るためには?
前回は、「信用」と「信頼」の違いについて触れました。
何らかの実績や成果物に対して「信用」する、その実績や成果物を根拠にその人の未来を「信頼」する、というような違いがある、とまとめました。
では、そもそも「信頼」されるためにはどうすればいいでしょうか。仕事においてもプライベートにおいても、人は相手から「信頼」されないと友好的な人間関係を構築できません。「信頼」されなければ、大きな仕事を任せてもらえないでしょうし、人生相談もしてくれないでしょうし、友達にも恋人にもなってくれないでしょう。
「信頼」を得るためには、大きくふたつの要素が必要不可欠だと思っています。
それは、「信用」と「態度」です。
まずは「信用」。前にもふれたとおり、「信用」は実績や成果物に対してつくものです。人は、実績やデキのいい成果物をコンスタントに提供し続ける人を、「次回も同じような成果を上げてくれるだろう」と「信頼」して仕事を任せます。あるいは、前回も約束を守ってくれたので、今回も約束を守ってくれるだろう、と「信頼」するわけです。「信頼」は、いわば「信用」の積み重ねの上に成り立つものです。
しかし、いくら品質のいい成果物を提供し続けていても、身なりがふさわしくなかったり、言葉遣いが適当でなかったりした場合は、「信頼」の度合いがどうしても低くなってしまいます。悲しいことに、人は第一印象にとっても左右されやすい生き物なのです。そこで重要なのが、「信頼してもらいやすい態度をとる」ということです。「仕事ぶりさえよければ、無口でも、無愛想でも、清潔感がなくても構わない」というわけにいかないのが世の中です。
「信頼されやすい態度」を列挙すると山のようにありますが、今回は大きく2つのキーポイントを挙げておきましょう。
ひとつは「背筋を伸ばし、堂々とする」ということです。背筋を伸ばす、ということがポイントです。猫背になっていたり、身体がフラフラしたりしてはいけません。ただ、堂々としすぎるとエラソウに見えてしまうので、バランスが大切です。
もうひとつは、話の中で適度に「相手の名前を呼ぶ」ということです。人は、自分の名前を呼ばれることで、唯一無二の存在であることを認めてもらえたような気になります。新密度が増し、心の距離がぐっと縮まります。連呼しすぎるのも考え物ですけどね。
社会で生きていくためには、「信頼関係」は欠かせません。実績さえ上げれば自然と信頼される、というわけにもいかない複雑な世の中です。ぜひ、信頼されやすくなるような態度をとることを心がけましょう。