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テレワークは生産性や効率のためにあるのではなく「家族の幸せ」を感じるためのものだった

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こんにちは、竹内義晴です。

昨日、奥さんが手術入院しました。とはいえ、1泊2日の、親知らずの抜歯なのでご心配なく。一般的な抜歯と違い切開が必要で、麻酔を使ったり、状況によっては歯や骨を削る必要があったために手術という形となりました。

手術は、近隣の総合病院で行ったのですが、救急病院ということもあって、1日の中で何番目の手術になるのか、また、救急の患者さんが入ってきた場合、時間がどうなるか分からない......というわけで、病院には朝10時に入り、手術がはじまったのは16時過ぎから、終わったのが17時30分と、結果的に1日を病院で過ごすことになりました。

こういった場合、普通だったら夕方まで特にやることもなく、1日を過ごすことになるのだろうと思います。もっとも、容態が容態なら、心配でなにも手が付かないでしょうから、そういう過ごし方もあってしかるべきだとも思います。

でも、今回はそれほど心配ではありません。病院の待合室にはテーブルと椅子があるのでPCを持っていきました。カタカタやっていたら、看護婦さんから「仕事しているんですか?」と聞かれたり、「手術中はパチパチしながら(キーボードをたたきながら)お待ちくださいね」なんて言われました(笑)

なーんて1日を病院で過ごしてみて、思ったこと。

通常、こういうときって仕事を休むと思うんですよね。で、家族はこう言うんです。「ごめんね、仕事休ませちゃって」って。でも、こちらとしては「ごめんね、なんてことはないよな」と思います。でも、家族はそう感じちゃう。

もし、そんなときに「全然大丈夫だよ。テレワークすればいいから」って言えたら、なんかいいなって。実際、そうしましたし。

また先日、知人の女性Mさんが耳の手術をしました。Mさんは新潟在住で、お子さんは東京で働いているそうなのですが、「お母さんが心配だから、うちに帰るよ」と言ってくれたそうです。

でも、Mさんは「そんなに心配するような手術じゃないから、いいよ。だって、仕事があるでしょ?」とお子さんに言ったそう。すると、お子さんは、「別にいいよ。だって、テレワークだし、どこで仕事をしても一緒だから」と言ったそう。そしてMさんは、安心して手術をすることができたそうです。

Mさんはボクに、こう言いました。「こういうのって、いいわよね。いまって、こういう時代よね」

この話を聞いて、ボクも「こういうのって、なんかいいな」と思ったのです。

日本生産性本部が、2022年7月25日に発表した第10回「働く人の意識調査」コロナ禍の調査によれば、テレワークの実施率が過去最低になったそうですね。テレワークっていうと、やれ、生産性だの、効率だのみたいな話になって、こういった情報が飛び込んでくると、「やっぱり、テレワークなんてダメだ!」「出社させよう!」みたいになりがちだと思うんです。

でも、今回の体験を通じて思ったんです。テレワークって本当は、「家族の幸せのためにあるんだな」って。

また、テレワークはよく、BCP対策とも言われます。BCP対策とは「Business Continuity Plan」の略で、企業が自然災害や大火災、テロ攻撃など、緊急事態に遭遇した場合に事業が継続できる対策のことです。

でも、今回病院で1日過ごしてみて、必ずしも、大災害ではないけれども、「これもBCP対策の一環なんだろうな」って思ったんです。

大災害とか、テロ攻撃なんていうと、そうそう起こることではないから、「まぁ、いまはいいかな」「うちには関係ないかな」と思うのが自然だと思います。だけど、「家族が病気になった」「家族をけがをした」みたいな状況なら、普通にあるよな、と思って。

もちろん、命にかかわる状況だったら、「仕事なんてしないで、家族と一緒にいてやれ」って話なんでしょうけど、今回のボクや、Mさんのお子さんのように、そうじゃない場合もたくさんあるはず。そんなとき、テレワークができると業務を止めなくていいじゃないですか。

以前、娘が大学受験のときに、「テレワークしながら付き添いをした」って話を書きましたが、今回の体験を通じて、改めてテレワークは「家族の幸せのためにあるんだな」と思ったし、「これも1つの、BCP対策なんだな」って感じたのでした。

ちなみに、お昼は新潟県上越市にある「七福食堂」で食べました。オムライスがおいしいんですよ。ボリュームもあって。食べると幸せになれます。

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