「最近の若い人は・・・」で思ったこと
ある団体さまと打ち合わせていたときのお話。話題は、職場のコミュニケーションについての話に。
その方は40代の管理職の方なのですが、「最近の若い人は弱い」ということでした。「我々の時代は、上の人からゴリゴリやられた。そういう環境で育ってきたから、今の若い人を見ると弱いなぁと思う」「昔は、上の人が"最近の若い奴は"ってよく言っていたけれど、今になると、自分も"最近の若い奴は"と言ってしまう」と。
また、以前、私より少し上の方からこんな話も聞きました。「最近の若い人はノリが悪い」「こっちがだいぶ降りていって、いろいろ気を使って初めて心を開いてくれる」と。
私は42歳なのですが、私の感覚では、ちょうど私の年代を境に、「ゴリゴリ系」と「ゴリゴリではない系」に分かれているような気がしています。たぶん、私の年代はどちらかというと「ゴリゴリ系」で、私自身も以前は「ゴリゴリ系」でした。
もっとも、私自身「ゴリゴリ系」の先輩から育てられる機会が多かったので、そうするのが当たり前というか、それしかやり方を知らなかったんですよね。
自分が知っているやり方で接する。だけど、うまくいかない。だから、「最近の若い人は……」と言いたくなる……私自身そんな感じでした。
けれども、相手に変化を求めるばかりでは何も変わらないのは事実としてありました。前出のみなさんも、それが分かっていらっしゃるので、「コミュニケーションって大事ですね」とおっしゃるんだと思います。
一方、その次に出てくる言葉が、「コミュニケーションが大事っていうのは分かっているんですけど、それが難しいんですよね」です。
確かに、コミュニケーションって難しいですよね。
でも、コミュニケーションの基本自体はすごくシンプルだし、簡単だと、私は思っています。
まず、世代でひとくくりにするのではなく、「一人ひとり」を見るといいんじゃないかなぁ。
また、「褒め方」とか「叱り方」のようなテクニックも大事なのかもしれませんが、人は誰でも、「最近の若い人は」って言われるのは嫌だし、上から目線で言われたら腹が立つし、人前で叱咤されたら落ち込みます。そういう、当たり前なところを大切にするといいんじゃないかなと思っています。
実際、私の知人の若い世代の中には、積極的に仕事をしている人、コミュニケーションが上手な人、起業している人などたくさんいます。
すべての人が、その可能性を持っています。コミュニケーションの力で、その可能性を引き出すことができれば、お互い楽しく仕事ができるのになと思った出来事でした。