「当たり前」だからこそ
以前、ある文章を寄稿したとき、
「これって、当たり前のこと過ぎないか」と心配になって、
編集者に相談したことがあります。
そのとき、編集者のある一言で救われたことを、今でも思い出します。
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このブログも含めてなのですが
文章で自分の考えを表現していると
「そんなの、以前からある話だよ」
「そんなの、当たり前だよ」
みたいなご指摘をいただくことがあります。
おっしゃるように
私が言葉にしていることは
すべてが自分のオリジナルなんてものは1つもないし
先人がさまざまな体験の末に身に付けられた知恵をお借りしているだけなので
正直、「当たり前」の話ばかりです。
特にスキル的なことに関してはそうです。
そもそも、私が扱っているコミュニケーションのようなスキルは
ITのような、日々新しいテクノロジーが出てくるスキルと違って「日常」なわけで。
そうです。「当たり前」なのです。
先人の知恵を元に、自分自身の体験を通じて分かったことを
自分の言葉で焼きなおしているだけなのかもしれません。
ただね、思うんです。
その、「当たり前」を行動に移すことって
すごく難しいことってたくさんあるじゃないですか。
であるからこそ
「当たり前」のことが出来る人ってすごいと思うし
「当たり前」の価値って大きいと思う。
逆に、「そんなの、当たり前だよ」で済ませてしまうことが、
とてももったいないことだと、私は思うんです。
この間、尊敬している先輩がFacebookで
「学び、実践を繰り返すほど、シンプルに美しくなる」
「成功者はシンプルを追い求める」
と書き込んでいました。
私は、この言葉を読んで、本当にそうだと思いました。
シンプルとは、言い換えると「当たり前」です。
「当たり前」のことは、シンプルなだけに難しい。
だからこそ、当たり前のことができるようになった自分なりの方法を
当たり前のことができるようになったときの楽しさを
言葉として表現し、周りの人にも伝えてみたい。
……そんな思いが、どこかしらにあるのかもしれません。
だから、私の書いていることは、
ご指摘のように、当たり前のことばかりです。
特別なことなど何1つありません。
それでも、これからも表現してみたいと思うのです。
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冒頭の、編集者のある一言とは次のような言葉でした、
「世の中のほとんどの事のコアの部分は、実は「当たり前」のことばかり。その「当たり前」を、どういう方法で、どういう体験を通じてやってきたか……それが、著者の個性なんだ」