自信を「持つ」のはもうやめよう!―自信が「出てくる」ために必要なこと
今朝、テレビを見ていたら、サッカークラブの小学6年生が
これまでクラブでお世話になったコーチに感謝の挨拶をするシーンが放映されていました。
「今までありがとうございました!」……泣けます。
小学生は、こう言っていました。
「今まで、ボクは相手のボールを自分から取りに行こうと思っていませんでした。
○○コーチから、自信を持つことの大切さを教わりました。
おかげで、積極的にボールを取りに行けるようになりました。ありがとうございました!」
自信とは、「【自】分を【信】じる」と書きます。
いい言葉だね。
■自信って、どうしたら持てるの?
「自信を持つこと」……確かに、自信って大事ですよね。
自信は、何か新しいことを始めるとき、チャレンジするとき
それに向かう勇気を与えてくれます。
でも、テレビを見ながら、ふとした疑問が湧きあがりました。
「自信って、どうしたら『持てる』のだろう?」
■「自信を持つ」の一般的なイメージ
「自信」の意味を辞典で調べてみました。
自分で自分の能力や価値などを信じること。自分の考え方や行動が正しいと信じて疑わないこと。
と書かれていました。
自分の価値を信じること。正しいと信じて疑わないことか~。
でも、これが意外と難しいのですよ。
「オレならできる!」「自信を持とう!」ともう一人の自分に言い聞かせて
それで一瞬モチベーションが上がることもあるけど、その効果は短期的。
また、無理に信じて疑わないようにするほど「でも、やっぱり自信なんかないし……」
などと、自分の能力や価値がないことに目が向いてしまうのが自然な気持ちの動きです。
あまのじゃくだね。気持ちって。
じゃぁ、小学校の子供たちは、どうやって自信が「持てる」ようになったのか?
■自信は「持つ」ものではなく「出てくる」もの
これは私の持論ですが
自信というのは、「持とう」と意識して持つようなタイプのものではなくて
すでにあるものが「出てくる」ものだと私は考えています。
そういえば、時々テレビでプロスポーツ選手へのインタビューを見聞きしますが
「自信を持っていますか?」とは聞かず
「自信がありますか?」と聞きますね。
そういう意味からも、私にとっての自信は
「持つ」ものというよりも、すでに「ある」ものという感覚のほうが近いです。
■自信は「未来」ではなく「過去」にある
自信について、昔、恩師から贈られた言葉が印象に残っています。
みんな、新しいことを始めようとするとき、「自信がない」というけれど
自信というのは、そもそも未来にはないんだよ。過去にあるんだよ。
今まで、いろんな困難を乗り越えてきただろう?
その時、どう乗り越えてきたかを考えてごらん。
そうだね。自信は未来ではなく、過去にあるものだね。
自信とは、今、何かが不足している自分に
あるように思い込ませることじゃない。信じて疑わないことでもない。
(それができれば苦労しないよね)
自分がこれまでやってきたことを振り返り
できたこと、うれしかったこと、楽しいかったことを思い出してみる。
苦しさを乗り越え、頑張ってきたことを振り返ってみる。
「自信」は、「すでにあることに気づく」ってことが、大事なんじゃないかなぁ。
きっと、子供たちを指導したサッカーのコーチも
時には叱ったりしたのだろうけれど
子供たちのいいところを認めたり、褒めたり
「キミ達はこういういいものを持っているよ」ということを
子供たちに教えてあげたんじゃないかな。きっと。
■あなたの「自信の源泉」は何ですか?
自信は、「持つ」ものではなく「出てくる」ものです。
自信は、「未来」ではなく「過去」にあります。
もちろん、自信があっても、人前でプレゼンするときなんかは緊張することはあるけどね。
でも、それすらも、今まで頑張ってきたことを振り返ればほぐれてくることもあるよね。
あなたがこれまで
できたこと、うれしかったこと、楽しいかったこと、はまったことは何ですか?
それを具体的にすると、どの部分(要素)にそれを感じましたか?
また、それによって、得られた快感、価値、喜びは何ですか?
苦しさを乗り越え、頑張ってきたことで得られたことは何ですか?
すでに「ある」ものに気づくだけで
無理に「オレはできる!」と信じて疑わなくても
自信は自然に出てくるんじゃないかな~と、私は思っています。
■最後にPRです
@IT自分戦略研究所にもアップされている
トライアングルコミュニケーションモデルという新しい思考法を使って
過去に体験してきた「好きの要素」を洗い出すことで
あなたの「本当の強み」を一緒に見出しませんか?
「苦手なこと」「できないこと」を強みに変える努力はすばらしいことです。
けれども、もう、無理に強みに変えようとはしないでください。