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「しごと」をもっと楽しくしたい!

今、やってみたいこと―職場のメンタルヘルスの問題解決 #shigotonomirai

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NPO法人しごとのみらいでやってみたいことを、
とにかく、思いついたままガッーっと書いています。
その経緯はこちらです。

これからも、都度書いていくと思うんですが、
1つの区切りとして、今日で最終回にしたいと思います。

今日は、私が取り組みたいと思っている、
メンタルヘルスに関してのお話です。

一生の半分は仕事。だからこそ、楽しくあってほしい

早い人は16歳ぐらいから関わり、
1つの区切りとしては、65歳ぐらいまで・・・

仕事は、生涯の関わりの中で、衣食住と同じぐらい
私たちの人生に大きなウエイトを占めています。

1日8時間労働だとしたら、人生の3分の1、
いや、通勤時間や残業を含めたら、
人生の2分の1ぐらいの関わりがあるといってもいいかもしれません。

だからこそ、
すべての方にとって、しごとがもっと楽しく、
ワクワクできる存在であったらいいな~と望んでいます。

けれども、現実はどうでしょうか。

全国的に、自殺や精神的な疾病が社会問題になっています。

全国的にだけではありません。
新潟県は全国都道府県の中でも、自殺者が多い地域です。
中でもボクの地元は、自殺が多い地域です。

だからといって、
私たちは自殺を予防するための専門家ではありませんし、
自殺を考えるほど切実なときに、
どのように対処したらいいのか分かりません。

でも、もし、その最初のきっかけが職場にあるのなら、
私たちには、解決策があります。

相談相手がいない現実

asahi.comというサイトに、次の記事が配信されていました。

課長の4割「いきいき働いてない」 悩み相談もできず

この記事は、産業能率大学が調査した内容を取り上げたものです。
産業能率大学の調査結果はこちらです。

【上場企業の課長を取り巻く状況に関する調査】

以下、原文からの引用です。

今の課長を取り巻く状況は…

  • プレイヤー兼務がおよそ99%
  • 仕事上の悩み「相談相手がいる」半数に届かず
  • メンタルヘルス不安の経験あり 4割強に達する
  • 職場の状況 3年前より業務量が増加 約54%

それでも課長の意識は…

  • プレイヤーの立場に戻りたい 1割にとどまる
  • どちらかと言えばイキイキと働いている 半数超

みなさんは、この調査結果をご覧になって、
どのような感想を抱かれたでしょうか。

私がこの記事を読んで最初に浮かんだのは、
「そうなんだよな・・・」
という言葉でした。

そして、過去の体験を思い出しました。

仕事量より、しんどいこと

課長になれるのは、
仕事を評価されているということでもありますよね。
課長になることで、チームをまとめるなどの管理業務も増えてきます。

課長になったからといって、
仕事的には、まだまだ第一線という部分もあるでしょうし、
それを望んでいる方もいらっしゃると思います。

ですから、課長になることで、

  • プレイヤー兼務がおよそ99%
  • 職場の状況 3年前より業務量が増加 約54%

というのは、多少、しかたがない部分もあるのかもしれません。

でも、仕事量が増えること以上にしんどいのは、

  • 仕事上の悩み「相談相手がいる」半数に届かず

つまり、「相談相手がいない」という部分なのではないと思います。

  • リーダーだから、部下には相談できない
  • そうかと言って、立場が違う上司にも相談しにくい

私の経験でも、
「本当は、誰かに相談したいのに、相談相手がいない」
ということがありました。
悩みを一人で抱えて、結構しんどかったな~と。

その結果、ストレスを一人で受け止めることにつながり、

  • メンタルヘルス不安の経験あり 4割強に達する

となっちゃうんだよなと。

そういえば、この間も「相談相手がいない」という
課長級の方に出会いました。
だから、気軽に話せる環境があればいいなと思うんです。

病院じゃなくて、
何か、特別なものではない、気軽に話せる何かが必要だと思います。

相談環境の現実

先日、ある報道番組を観ました。
うつ病が増えているという特集でした。

精神内科の先生が出ていらして、
「うつは最初が肝心だ。最初と言うのは、職場だ」とおっしゃっていました。

「そう、職場が大切だよね」

と、ボクは思いました。
でも、その先生の次の言葉で、同意の気持ちは違和感へと変化しました。

「職場の産業カウンセラーや、産業医に早めに相談して、
 早い段階で病院を受診してください。」

「うつにとって、肝心なのは最初・・・つまり、職場のはずなのに、
 産業医に相談して、結局病院へ行かなければならないのか・・・」

病院へ行けば、薬をもらいます。
もちろん、むやみに薬を出さないにしても、
基本的には、これが現代の病院というシステムです。

症状が重いときに、確かに薬は必要なものだと思います。
薬を否定するつもりはありません。

でも、最初が肝心なら、薬を出すのではなくて、
職場からなんとかする必要があるのではないか。
職場でなんとかできれば、薬を飲まなくてもいいのではないか。

ボクはそう思っています。

先日、知人の女性がこう言っていました。

「うつに薬は大切なのかもしれない。
 でも、薬って言うのはね、結構怖いな~と思った。
 友達がうつと診断されて、薬を飲み始めたんだけれど、
 感情を抑えるから、魂が抜けたみたいになっちゃって・・・」

ボクは医者ではないので、
このような言い方は語弊があると思いますし、
このような言い方をしたら問題なのはわかっています。
でも、あえて言います。

ボクは、病院に行かせたくないんです。
もっと正確に言えば、必要のない薬は飲ませたくありません。

薬を飲んで、確かに一時は良くなるのかもしれません。
でも、根本的なものが解決しなければ、
なんらかのきっかけで、問題は再発するかもしれません。

病院へは行きたくない!

このような話は、結構あります。

先日も、広報に

「あなたの"こころ"お元気ですか?
 ~こころの不調は早めに相談しましょう~」

というチラシが入っていました。
「相談窓口は裏面です」
と書かれたチラシを裏返すと、

  • ○○いのちの電話
  • 心の健康相談
  • 自殺で亡くなられた方を支援するグループ

そのほか、精神科や心療内科などの医療機関が紹介されていました。

いくら「早めの相談を」と言われても、
このような相談窓口に行きたいと思うか・・・
精神的に疲れていた、私自身を考えてみても、
このような重い雰囲気の場所へ相談に行きたいとは思いません。
第一、病気とは思っていないし・・・。
(↑それが、症状を悪くすると言いたい方もいらっしゃるでしょう。)

先ほど、私も以前、ストレスを抱えていた時期があったお話をしました。
当初、相談相手がいなかったのですが、
途中から聞き上手な上司がプロジェクトに加わってくれました。
話したからといって、それで問題が解決するわけではないのですが、
話せる人がいるだけで、気が楽になりましたし、救われました。

そういう意味でも、病院じゃなくて、
何か、特別なものではない、気軽に話せる何かが必要だと思います。

うつの2つのパターン

私どもの副理事長は、心理カウンセラーです。
先日、副理事長と

  • なぜ、うつになるのか
  • どのようにしたら、メンタルヘルスの問題を解決できるのか

というテーマで話合いました。

私たちは、うつ的な症状になってしまう理由に、

  • 考え方のクセを持っている
  • うつにならなくてもいいのになってしまう

という、大きく2つに分けるのは乱暴かもしれませんが、
それでも、次のような分け方ができるのではないかと考えています。

■考え方のクセを持っている

心理カウンセラーである副理事長は、こう言っています。

悩み多き人生を送っているほとんど方の場合、
今悩んでいることは、ダミーの問題です。
本当の問題は、その後ろに隠れています。
過去の出来事で消化できなかった感情やそこでできた思い込み・考え癖が、
悩みや問題を作り出し、自分を自分で苦しめています。
カウンセリングを受けることにより、その時の感情を消化したり、
今は不要になった思い込み・考え癖を見つけ出し、手放していきます。
問題は問題でなくなり、より楽しく生活できる自分になっていきます。

私たちは、ネガティブな考え方のクセや価値観、
「~べきだ」「~ねばならない」などの思い込みを持っています。
このような考え方のクセがあるほど、ストレスを感じます。

考え方のクセは、職場ではなかなか対処が難しいですが、
心理療法などのカウンセリングなら有効です。
そのために、私たちは心理カウンセラーを置いています。

■うつにならなくてもいいのになってしまう

こちらは、職場でも解決できます。
(というより、9割は職場で解決できるのではないかと思っています)

前出の『仕事上の悩み「相談相手がいる」半数に届かず』にもあるように、
昨今の職場では、相談相手が少ないと感じている人が多いです。
自分の思いをずっと一人で抱えていると、
次第に、ストレスへと変わっていきます。

このような、仕事上の悩みやストレスは、
多かれ少なかれ、私たちは抱えるものです。
でも、仕事上の悩みは、誰かに話し、
分かってもらうだけで意外なほどスッキリします。

ですから、スタッフの気持ちをフラットに戻すためには、
リーダー層の方が、部下の話を月に30分でもいいので、
なんのアドバイスもせず、とにかく聞いてあげればいいのです。

(実際、私がリーダー時代、スタッフの話を聞く時間を設けていましたが、
 少し落ち込んだり、気持ち的に余裕がないスタッフでも、
 話を聞く時間があるだけで、ずいぶん気持ちがフラットになる現実を
 目の当たりにしてきました。)

そのためにも、
リーダー層が、少し話しの聞き方を勉強していただければと願っています。
その方法について、
研修などを通じて、情報提供させていただきたいと思っています。

そうは言っても、
リーダー層の方自身も話を聞いて欲しいときがあるでしょうし、
話を聞いて欲しいと願っても、
リーダーが聞いてくれない環境で働く方も多いと思います。
そのような方のために、話を聞ける場を作れればいいな~と思います。

近い将来は、
中小企業が合同で、気軽に話を聞いてくれる場を作る・・・
その受け皿にもなりたいと思っています。

最後に・・・まとめ

傾向的には、
メンタルヘルスの問題は、多分これからも増え続けるでしょう。

だからといって、いくら私たちが、今回お話したようなことを主張しても、
社会的には認知されにくいかもしれません。
「やはり、医療機関でないとね・・・」と。
実際、以前あるところと対話をしたとき、
「あなたたちに何ができるの?」という感じでした。

繰り返しますが、私たちは医者ではありません。
ですから、薬を出すことはできません。

でも、前出のお医者さまは「職場での対応が大切だ」とおっしゃっているように、
大切なのは、大変になった後に病院に行かせることではなく、
普段から、職場の中で問題の芽を摘んでおくことです。

そうすれば、突然スタッフが休むことも無くなり、
仕事の段取りや、他のスタッフの負荷を増やさずにもすみますし、
皆が健康で働けます。

職場での対応ならば、私たちにはその解決策があります。

  • まず、現状を把握するためにアンケートをとる
  • 小冊子を作成して、情報提供する
  • リーダー層に研修やセミナーを開催する
  • リーダー層が職場作りについて気軽に相談できる場を作る
  • 地元に中小企業の合同カウンセリングルームを開く

こんなことをやりたいな~と思っています。

追伸:

近い将来、医療に従事されている皆様とも、
何らかの連携が図られたらいいな~と考えています。

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