竹内義晴の、しごとのみらい:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 竹内義晴の、しごとのみらい

10年後、仕事を「ツライもの」から「楽しいもの」に変えたい

先日、ITmeidaエンタープライズで公開いただいた職場を変える「会話のチカラ」という記事。mixiでは賛否両論のご意見をいただいているようです。「コメントを書く」という行動にも時間がかかります。貴重なご意見とお時間をいただきました。ありがとうございました。

「そんなの普段からやっているよ。当たり前だろ」
「わかっちゃいるけど、できないのよね~」
「会話って、すごく大切だよね」

それぞれの立場で、みなさん、いろんなご意見をお持ちのようでした。

実際の現場では当然のこととして、

「なんであの人はわかってくれないんだろう?」
「アイツさえいなければ……」
「お前な~、ちゃんとしろよな~」
「職場の環境、リーダーが変えてくれないかな~」

このように思うことってありますよね。

でも、「アイツ」はなかなか変わってくれませんし、「リーダー」もなかなか変えてくれない現実。「こんな職場で働くオレ(ワタシ)って最悪……」と思うことって、よくあることだと思うんです。このようなとき、本当は、相手に変わって欲しいと思いますよね。私もそうです。でも、なかなか相手は変わってくれない。じゃあ、一体どうしたらいいのだろう……。私自身、これまでそのような悩みを抱えてきました。

そこで、いろんなマネジメントスキルやノウハウを現場で研究してきて、「これで周りは変わったな~」と思ったのが、自分から会話を少し工夫することだったんですね。

たとえば、今回の記事では、問題を指摘する際には「よくできているね。さらによくするなら、○○にするともっとよくなるよ」という足し算指導法についてお話しました。

mixiのコメントでは様々なご意見をいただきましたが、うれしいご意見もある一方で、読んでいると正直「凹む」ご意見もありました。

「そんなの普段からやっているよ。当たり前だろ」という会話もできますし、これをちょっと工夫すると、「私も普段からやっています。もっと良くするのなら、○○したほうがもっといいんじゃないですか?」という会話もできます。批判されると凹みますが、「もっとよくなる」というご意見なら、「この読者さんはすばらしいな。ありがたい。次回から取り入れてみよう。」に変わり、尊敬の気持ちを抱くことにつながったんじゃないかと思います。

これが、みなさんの、職場だったとしたらどうでしょうか。「お前、今更そんな当然のこと言うなよ。もっと新しいこと提案してこいよ」という会話もできますし、「基本はよく押さえているね。もっとよくするなら、新たな提案を加えるとさらによくなるぞ」という会話もできます。「お前、そんな基本的なスキルもないのかよ。もっとスキル磨けよ」という会話もできますし、「今も悪くはないけど、○○のスキルを身につければ、よっといい技術者になれるよ」という会話もできます。

これらの言葉をかけることによって、相手がどのような反応を示すかはわかりません。うれしい表情をすることもあるでしょうし、すべてが望むような反応ではないでしょう。コミュニケーションの中で「○○すれば△△になる」というような正解はありませんが、相手の反応は正解です。望むような反応が起きなければ、また少し変えてみる。いろいろと工夫することによって、いろんな発見があると思います。

「アイツ」や「リーダー」はなかなか変わってくれませんが、みなさんが発したちょっとした会話から、「なかなか変わらないアイツ」がやる気を見せてくれるようになったり、「なかなか変わってくれないリーダー」が「○○さんはみんなを巻き込むのがうまいな」と、みなさんを評価してくれるようになったり。みなさんが中心で変わりはじめます。

私自身、今まで肉体的・精神的に嫌な思いをしてきました。本当は、「アイツ」に変わって欲しかったですし、「リーダー」に何とかして欲しいとずっと思っていました。でも、それがなかなか叶いませんでした。そこで、自分から少し会話を工夫するようになりました。最初からうまくいったわけではありませんが、自分から工夫することでまわりが変わりだすことがとても楽しく、職場が明るくなることで、自分自身ももっと楽しくなることに気がつきました。

もちろん、そうは言っても最初は少し難しいかもしれません。相手の言葉を聞くと、言葉の前に感情のほうが反応しますからね。瞬間的に反応する感情をコントロールするのはほぼ不可能です。ですから、「あの時、こういう言い方をしたけれど、○○に変えたらもっとよくなるな」と後で振り返ってみるのもいいでしょう。

また、メールやブログを書くときなどは会話の工夫をする絶好の機会です。文章を書いている時間がありますので、比較的冷静に会話を組み立てることができます。私自身、文章を書く機会が多いので、「○○と書いたら、読者さんはどんな気分になるかな」と、少し意識して書き、常々練習するようにしています。

もちろん、感情的に叱り飛ばしたくなるときもあるし、厳しい態度で臨まなければならないときもあります。それもよしだと思います。今までのやり方でうまくまわっているのならそれでよしです。でも、「本当はもっと職場をよくしたいのだけれど、その方法が分からない」という方がおいででしたら、1つの選択肢として試してみてください。お金がかかるわけではないので、気軽に始めてください。

自分から会話を変えるのは勇気がいることかもしれません。私もこれまで、いろいろと試しながら、たくさんの失敗しながら学んできました。けれども、やればやるだけ周りの反応は変わりました。周りの、仲のよい仲間からでかまいません。みなさんもいろいろと試しながら、実際にやっていただくと、会話のおもしろさがお分かりいただけるのではないかと思います。

みなさんの職場が、少しでも良くなりますように。

タケウチ

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竹内 義晴

竹内 義晴

NPO法人しごとのみらい理事長
コミュニケーションの専門家 研修講師 心理学トレーナー 「職場がツライ」を変える会話のチカラ 著者。

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