オルタナティブ・ブログ > THE SHOW MUST GO ON >

通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

そうか。アポロ15号はちゃんと月に行ってたんだ。

»

アポロ計画の月着陸については昔から色んな話が乱れ飛んでいましたが、とりあえず月面の着陸跡がJAXAの「かぐや」により確認されたようです。アポロ15号が月に降りたのは1971年の7月。もう37年も前の話です。


アポロ計画の月着陸はハリウッドで撮影した疑惑

数年前くらいにもテレビの番組をはじめ各所で盛り上がっていました。何処までが本当で何処からが単なる推測なのか良くわかりませんが、とりあえず話題として面白かったのは事実。でも、今回、「かぐや」がアポロ15号の着陸地点にのこった、ロケットの噴射跡を見つけたことでとりあえず(ほかの飛行計画の時はともかく)アポロ15号が間違いなく月に到達していたということの証明になるんでしょうね。


因みに月面車を使ったのがアポロ15号です

具体的にアポロ15号がどのような活動を月で行ったかについてはWikiをはじめそれぞれ調べてみていただけると面白いと思いますが、個人的には今も左腕につけてる時計と同じヤツが月にいったんだよなーという感慨が少しだけ浮かんできます。

ただ、実は船内に持ち込んだ時計についてNASAの承認を受けずに宇宙飛行士が持ち込んで地球に戻ってきてからすったもんだしたというトラブルもあったりはしたようですが。


そういえば、宇宙開発に絡むとんでもないもの触ったことが一度だけありました

1992年ですが、あるイベントへの出展物の日本への持ち込み交渉の過程で当時のIBM Federal System Division(連邦政府関連の仕事をしている部隊です)の人間と、彼らの拠点があるワシントンDCでミーティングをした事があります。
その際、「これは米国外には持ち出せないけど、せっかくここまで来たんだから見ていけよ」と持ってきてくれたのが一枚のプリント基板。大きさはちゃんと覚えて無いですが、20センチ四方くらいで、一つの端が丁度PCのマザーボードに差し込むカードのバスのようなコネクター状態であったと記憶しています。それをひょいと手渡されて・・・

「これ、なんですか?」
「スペースシャトルの制御用コンピューターの基板だよ」
「えっ?」
「開発用の基盤だから、こいつが宇宙を飛ぶわけではないけど、基本的に同じものだよ」
・・・ (もう言葉が出ません。でも気を取り直して)
「これって、例の5枚セットで動いて、一台が全体を制御してて・・・」
「そうそう。それ。こいつがその中の一つになるんだ」
・・・ (やっぱり言葉が出ません)


残念ながらそれ自体の写真は撮らせてもらえませんでした。さすがに。

今思えばどんなに怒られても写真を撮っておけば良かったと思うのですが、やっぱり特許と機密の塊なので、その部屋のミーティングの姿とか、そこで見た幾つかの出展物候補については写真を撮らせてもらいましたが、こいつだけは絶対に駄目といわれたのを良く覚えています。ただ、遠目に基板を持っている関係者の集合写真は撮らせてもらいました。

ちなみにどれ位ヤバイかというと、載っているチップ自体もそうだし、かなり特殊な積層基板もそうだし、基板の上に流してあるモールドの材質や状態、さらには基板からチップを何ミリ浮かせて実装しているかなど、とにかく機密の塊なんで、コレ自体をこの状態でIBMの権限で米国外に持ち出すことは不可能だとのこと。
流石にNASAや国防総省、国務省などに対して承認を取るほどの元気も無かったので、結局ただのお土産話になってしまいました。

そんな昔話がふと頭をよぎる、かぐやのニュースです。

Comment(0)