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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

オフィスの革新的レイアウト

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最近心配していることがあります。

それは部署間のコミュニケーションが悪化していることです。

リーダー層ではある程度横の連携があるものの、メンバー層ではかなり悪いです。リーダー層は多くのミーティングに出ているのでその分連絡が取れています。一方、メンバー層は部署内のミーティングには出ているものの、外の情報が不足しています。不足をミーティングや議事録などでカバーするのは、時間的にも物量的にも厳しいです。

今、当社では非定期雇用を含めたら100人以上の人たちが働いています。今までワンフロア主義を貫いて来て、そこに意義を感じていたものの、実態は既に違います。東京の本社では人がワンフロアに集まっています。ところが、オペレーションの実態としては、西日本営業所や、高知テクニカルセンター、CACHATTO Indiaに組織が分散しています。テレワークを実践している人も増えています。実態はワンフロアではないのです。

部署内では共通の話題や仕事、そして頻繁なミーティングがあります。一方、部署をまたがると、情報量が一挙に減るということが問題なのです。たとえワンフロアにいたとしても、その日に顔を合わさない人たちもそれなりにいます。

では、どうすればいいのか?
自分はなぜだかこういう問題解決にはワクワクします。(笑)

ラッキーなことに、今、オフィスでは共通したL字型の机を使っています。部署の異動で席を移動しても、目の前の机の環境はそれほど変わらずに席が使えています。故に、他に無い、新しい形のフリーアドレスが実現できるのではないかと妄想しています。

まず、人数分の机を用意して、そこに毎月、抽選で席替えをするのです。部署は関係なく、私を含めてシャッフルで席がアサインされます。アサインされた席にはディスプレイとパソコンと座席と引き出しを持って移動します。そこに1ヶ月着席します。これによって、毎月、隣近所に座る人が変わるようになります。

狙いは次の通りです。

部署内だけに偏り勝ちになるオーラルコミュニケーションを他部署の人たちに広げます。部署内では、ミーティングやTeams、さらにはFacetimeの活用を徹底します。One-on-oneの実施場所を多数用意する。One-on-oneがあるから働いている様子は分かります。ディスプレイやiPadを配備します。画面共有用、顔を見る用。基本2枚セットです。全体会議は、自席から実施すればいいのです。それぞれに自席に近い環境から参加すればいい。

これにより、部署の中に偏り勝ちになる情報を、横に広げるのです。さらには、在宅や大阪や高知やインドの人たちとの交流をスムーズにできます。

実際のオペレーションとしては、いくつもの大きなチャレンジがあるとは思います。棚の書類が遠くなるのをどうするのか。コピー機が遠くなるのはどうするのか。検証端末はどうするのか。音声と画像を多拠点でシェアするにはどうするのか。見習い中でどうしても横に座らせたい人はどうすればいいのか。懸念点を挙げるとキリが無いですが、まずは想像を超える形で実践するのがいいのでしょう!

これらの懸念点を解決することが、テレワークをスムーズに実現することにつながります。e-Janはテレワークの実践を通じて、そこに向いた商品を社会に提供するのがミッションです。全社をフリーアドレス化すると言ったことよりも、もう一段進んだものにするのが面白そうです。こうすれば、大人数でも、情報の疎通が途切れない活き活きした理想組織が継続できると思うのです。

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