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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

異なることを前提に共通意識をもつのが真の多様性

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おはようございます。

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===ほぼ毎朝エッセー===

昨日は、月曜日朝の全体会議の時間を使って、住友不動産のこのビル担当の方に15分のレクチャーを行ってもらいました。「災害時の対応」という題名です。

火事の際どうするか。地震の際どうするか。日本で育った人たちは、小学校の頃から地震や火事を想定した避難訓練をしています。地震のときに、まずは机の下に逃げて、一段落したら座席に着けてあるマット頭巾に変わる座布団を頭に着けて避難しましたよね。

ところが、外国人社員たち、あるいは日本でその経験をしていない人たちには、この手の経験がないわけで、「災害時の対応」レクチャーがかなり重要なようでした。昨日の日報の感想の多くがそれを示していました。

同じようなことで、日本に着任した外国人として知っておかなければならない事柄を集めた冊子を作ろうと経営会議で考えました。上海から来て日本で学生時代を過ごしたAさんに中心となってもらい、「Life Guidebook for Foreign Staff in Japan Project」という形で、独自の「Life Guidebook」という小冊子を作成してもらいました。これを元に新たに来た外国人にはオリエンテーションが実施できるようになりました。

今年から開始したメンター制度も同じカテゴリーの工夫です。新卒の社員たちには、個別相談ができる先輩社員をアサインさせてもらいました。基本的には月に1万円の予算で、お昼とかに連出していき、雑談や相談をする場を設けてください、という制度です。結果的には、メンター同士、新入社員同士が2ヶ月に一度全員で集まって呑む場を設けるというような、制度の使われ方にもなっているようです。

多様性の中には様々な想定外が発生します。その想定外を観ないふりしていると、いずれ不幸な人たちが発生してしまいます。多様性は、外国人だけに限りません。この間まで学生だった人たちも十分に異質であるわけで、外国人ならまして大変です。その人たちがe-Janのメンバーの一員へと、変化するまでをしっかりと指導し見届けてあげる必要があるわけです。

前提や知識が異なることを前提に共通意識をもつように指導してあげる。これが多様性として重要なのでしょう。単に異質なものを受け入れることが多様性ではないということですね。

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