[疎外感]×[やる気] が組織を弱体化させる理由
おはようございます。
今朝は大阪のホテルから。
===ほぼ毎朝エッセー===
昨晩、例の大阪駅近くのあっさり串揚げ、「赤とんぼ」に行きました。
そこで大阪営業所のK上さんNさんと話をする中、面白い比喩にいきついたのでシェアします。
前々から、ビジョナリーカンパニー2に書いてある「大きな鉄の弾み車」という表現を、
何度かこのエッセーにも紹介していいました。
http://blogs.itmedia.co.jp/shiro/2010/12/post-ef69.html
組織が一体となって動いている。その様子についてのきわめていい比喩だと思います。
また、今やっていることにあまりにもそのまま当てはまることに驚いているからです。
K大阪所長が言ってきました。
K)「シローさんのよくおっしゃる大きなコマって会社そのものだと思うんっすよね」
私)「でしょ?大きな鉄の弾み車、まぁコマでもいいけど(笑)」
K)「でも思うんっすよー。大阪って今は二人だけじゃないっすか。
その二人だけなのに別なコマを作って回そうとしているのに気が付くんです」
私)「あ、なんとなくわかるかも。場所が離れているとそこでの最適化が進んでいく。
別な理屈で違う動きを始める。それでコマが分離したりする」
K)「二人だけが離れているということが怖いんですよ。自分たちも大きなコマの
動きに加わっていたいじゃないですか」
私)「そうだよね。そう。だからそのための工夫やお金はかけている。
あのつけっぱなしにしている遠隔会議システムなんかもそうなんだよね。
ああいったものはコマを一体化する価値を生んでいて、
その効果はとても大きいのでお金をかけてでも早々に実現した」
K)「はい。あれ、とってもいいです。でも、今度は技術側とのやりとりが若干難しいっす」
すると、技術者のNさんが会話に入ってきます。
N)「スカイプを併用しているのですが、音はいいですけど、プレゼンス確認が今一つですね」
私)「わかるわかる。いまのシステムだとちょっと弱いね…
でも覚えておいてほしいのは、コマが分裂しないようする工夫であれば、
やるべきことにたとえお金をかけてでも早期に実現するつもりので!」
コマが分断する。つまり大きな鉄の弾み車がばらばらと小さめの弾み車たちに変質する。
そのリスクは部署が大きくなると、あるいは別な営業所をつくることで大きくなりがちです。
リーダーがまじめに仕事をしようとすればするほど、独立したコマを創ろうとするわけです。
自分も東レ工場時代に体験しました。
工場では事業のプライオリティとはちょっと違うところに関心があったりして、
自分たちの関心のためだったら事業全体としてやるべきことに抵抗を試みたりする。
自分も工場にいたときは目の前の関心ごとを優先することも多かったです。
この、弾み車が分裂して小さなコマがバラバラに動き始める比喩はとてもいいヒントです。
大きな弾み車から分断されて、フラフラ回る小さなコマを出さない。
いや、小さなコマが、まさに「スピンオフ」しそうになっても、大きい弾み車で丁寧に包む、
あるいはシンクロして回りながら相乗効果が出るようにする。クリアなイメージができました。
その大きい弾み車のイメージは何なのか。我々が何を実現しようとしているのか。
「自分たちにはその表現がまだ足りていないな」と、ふと考えた朝でした。
さて、今日は関西エリアの既存顧客4社ラウンド。頑張りましょう!