技術偏重のワナにハマってしまう
おはようございます。
青天の朝。今日は冷え込みがそれほど強くありません。
===ほぼ毎朝エッセー===
「聞くのは簡単だよな」
ある技術や手法の習得に個人的な努力をしてきたような場合、
人に聞かれても簡単には教えられないと思ったことってありませんか?
自分も東レに入って、若手技術者としてケブラーの技術をいろいろな手法で勉強。
そのころ、そのような気持になることが多かったです。
ふと出る「心の狭さ」ってあると思います。
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その後、お客様やパートナーとの多数の開発を通じて次第にわかりました。
人に丁寧に自分の技術を伝授することが、自分の知りたいことへの近道だと。
技術Guruとして威張っているよりも、問題点などを正直に相談するのです。
その方が話が遥かに早い。実際に問題解決へとつながる体験をします。
だた、前提として、自分が何かを追求していて、詳しい分野があることです。
だから人が教わりに来て、かつ自分にとってのヒントを置いて行ってくれるのです。
継続的に自分の専門性を高めておくことは、そういうことでも大切ですね。
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さて、この原理に気が付いていると「技術偏重のワナ」から脱却できます。
技術というのは、問題を解決するための手段だからです。
「日本初だ」とか、「最先端の技術だ」とか。
とかく技術を訴える傾向の会社があったりしますが、それは間違いだと考えます。
問題を解決するために最善の技術をあてがう、無いのであれば技術開発をする。
それが本来の技術の使い方だからです。問題解決が先にありきです。
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当初は、手作業によろうが、人海戦術によろうが、とにかく問題を解決する。
問題解決手段を効率化するために技術を使う、技術開発を行う。
逆に言うと、事業を行う上で、必要な技術は組織として獲得してきて、
お客様に最適な形で提供するのは、当たりまえのことなのです。
手段重視、目的軽視のワナとでも言うのでしょうか。
このワナにはまらずにいることは難しいです。でも本質的なことだと考えます。