「お客様の数自体が財産である」という理由
おはようございます。
6時ころの朝焼けがきれいになってきました。
===ほぼ毎朝エッセー===
ITにも様々なジャンルがあります。
大きくは受託開発や運用をする分野と、パッケージソフトやSaaSなど、定番品を提供する分野とに分かれるのではないでしょうか。e-Janでは後者を追求しています。
そこでは量産効果が出るかどうかが勝負です。
定番品を提供する際には、それをスケールアップできなければ成り立ちません。つまり量産効果の有無でビジネスが成功するかどうかがきまります。
量産効果の考え方は単純です。
たとえ回り道でも一つ目はしっかりと考えて建てつける。すると、二度目にはそれが自動的に実行されるということです。
==
例えば、トラブルがあったとします。
トラブルが発生してしまったのは仕方がありません。ただその原因に至るまでを見つけ出し、再発を防止するということに意識を集める。それが、次のトラブルを減らすという量産効果を生むのです。
FAQを準備して公開しておくのも同じです。
何度も聞かれることは模範解答を多少回り道でも準備しておけば、次回は答えが用意されています。問い合わせ対応工数が減る効果もあります。
売る際もそうですね。
なるべくシンプルな見え方で、マニュアルに従った売り方をする。それによって売れるという実体験が積まれれば、パートナービジネスが成り立ちます。
==
一つのものを創り込んでお客様の数が増えてくる。量産効果はますます高まります。
例えば、バグ。仕様上のバグであれ、環境要因のバグであれ、完璧を目指して世に出すのですが、組み合わせの多いお客様の実環境では、どうしても想定外の問題が発生してしまうことがあります。
そして、いただくクレームや問題指摘の声。
その指摘自体は痛いものです。できたら避けたい。
避けているのではなく、能動的に捉えれば、それらは実環境n数が多いがゆえに、早期に出てくるありがたい示唆たちなのだとも考えられます。問題指摘はありがたいこと、自分たちが高まることなのです。
製品を進化させ続ける中、多数の環境から早期に出てくる問題点は重要情報です。ちゃんと聞いてちゃんと対応していれば、必ず品質が高まります。そのこと自体が量産効果を高めます。
==
「お客様の数自体が財産である」というのはこういう意味もあるのですね。
そして、これは一朝一夕にできることではなく、かなりの粘りによって積み重なる。
途中で投げ出したり考え方を変えたりしたら成り立ちません。容易ではない。
さらに一人でもできない。
チームで長年同じ方向の努力を続けることによってできること。
ビジネスからは学ぶことが多いです。