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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

iPad案件でKDDIに負けたソフトバンクテレコムの営業さんの態度が立派だと思ったこと

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おはようございます。

曇り空の朝が続きます。

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===ほぼ毎朝エッセー===

CACHATTOの販売では「商流間競合」が発生するようになっています。
これは何かというと、同じお客様案件への同じ製品での提案なのですが、
複数の販売パートナー同士で競合してしまうという現象です。

こういうときのメーカーは、フェアなルールで対処するのが大切です。
一部の販売パートナーを依怙贔屓(えこひいき)すれば怨恨が残るからです。
2005年以来実施している、うちでのシンプルなルールは次のとおりです。
「案件エントリー制度」と呼んでいます。

・ 販売パートナーには「案件エントリーシート」で案件名を明らかにしてもらう。
・ その案件については最初にエントリーをしてくれたところをサポートする。
・ 例えばトライアル機を導入する際にも、その販売パートナー経由で実施する。
・ 案件エントリーの有効期限は3ヶ月。その間に案件をクローズしてもらう。

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今回、ある案件がありました。

iPadの導入と組み合わせてCACHATTOを提案するというものです。
案件のエントリーはソフトバンクテレコムが実施してくれていました。

案件が進みます。

iPadの導入に関してKDDI経由になるとの結論になりました。
合わせて提案するCACHATTOもKDDI経由になる方がお客様にとってシンプルです。
お客さまもCACHATTOをご指定のため別製品を採用する気持ちはありません。

案件エントリー制度でのサポートを受ける権利はソフトバンクテレコムにあります。
ここで杓子定規に考えると、うちはKDDIをサポートできないことに。
そこに次のメールをいただいたのです。担当者名は伏せて引用させてもらいましょう。

以下引用==>

e-Janネットワークス S様

お世話になっております。
ソフトバンクテレコムのNです。

ご相談させていただいておりました、N社様の件です。

一昨日、N社様より今回のiPad導入について、auさんより導入するとのご連絡を頂きました。

CACHATTOの導入について、御社へのご相談をさせていただいておりましたが、今回auさんよりiPadを導入するため、auさんから御社へエントリー依頼がされるかと存じます。

現段階で弊社がエントリーさせていただいているため、auさんはエントリーできないと伺っておりますが、お客様としても、CACHATTOの導入をご検討された場合auさんで対応できないのはお困りになられるかと存じます。

大変恐縮ですが、一度、弊社のエントリーを取り下げていただけませんでしょうか。

お力添えいただいたにも関わらず、申し訳ございません。
何卒よろしくお願いいたします。

<==以上引用終わり

単純に考えたら、負けた案件。お客様を放っておきたい気持ちがあるかも知れません。
ところがこの方は「お客様に不便があってはいけない」と、上記のメールをくれました。

当然のことながら、メーカーとしての「案件エントリー」は変更します。
お客様へのサポートは重要だからです。

それにしても、ソフトバンクテレコムのNさん、立派な態度だと思いました。
この手のことは、かならず巡り巡って自分にいいこととして返ってくることでしょう。

こういう人たちとお仕事ができるというのは、嬉しいことです。見習いたいです。

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