「優秀な人が方向性を考えて指示をする」より「衆愚で決める」方がいい
おはようございます。
久々の晴れ朝。気温は3℃と低目ですが春らしさを感じられます。
今日は花粉の飛散量も多いとのこと。要注意ですね。
==
3月11日の日経新聞朝刊に載っていたノーベル物理学賞受賞者の益川敏英さんの記事にありました。その中に、ちょっと心に残った文面がありました。引用させてもらいます。
以下引用==>
「科学に限らず、あらゆる学問は人間の社会や生活を豊かにするためにある。川に例えると、上流から栄養分が流れてくるから下流で花が咲く。科学も同じで上流が枯れてしまったら、すぐにではないが、そのうちに科学自体が衰えてしまう」
「政治に例えれば『哲人政治』よりも『衆愚政治』のような形で進めるのがいいと思う。哲人政治というのは優秀な人が方向性を考えて指示をすれば、いい結果が出るというものだが、実際にはそうならない」
「下手に方向性を持たせると、効率を上げるために色々やったことが裏目に出て全滅することもある。それよりはやりたいようにやらせれば、誰かが必ず正解にたどり着く」
<==以上引用終わり
何が心に残ったのか。『政治』を『経営』と読み替えてみたのです。
『哲人経営』よりも長期的に見れば『衆愚経営』の方が足腰が強いのではないか。結果的には正解にたどり着くものなのではないだろうか。会社の運営の仕方とも共通点があるのではないかと思ったのです。
きっと自分に『哲人』の能力が無いからなのでしょう。うちはかなり、皆で経営するというスタイルが定着しているようです。
例えば、今度の4月に4名新入社員を迎えるに当たっての会議です。様々なアイディア、様々な視点から、議論すべき物事がテーブルに乗り、それぞれに誰がいつまでに何をしていくか決めています。
明らかに「優秀な人が方向性を考えて指示をする」というスタイルではありません。皆で知恵を寄せ合うのです。それで何をするか決めていく。それが会社としてありたい方向と合致している。そのことだけが確認されている。
これこそが、表現はいまいちですが、『衆愚経営』なのでしょう。
こういったスタイルが定着しているので、自分によるミスリードは少ない。間違いがあってもそれは修正され、そして、長期的にはいい結果が出ているのかも知れません。
==
※20120312 衆愚と愚衆が一部乱れていました。→ 衆愚に統一。失礼しました。m(__)m