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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

KDDI版もソフトバンク版もiPhone5は意外と苦戦するとみる根拠

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おはようございます。

早朝などはスーツの上着が無くては寒いくらいになりました。
空は曇りがち。「こんな朝にはきれいな朝焼けが出るんだが」。
そんな期待をしていたら、電車に乗った後に出ました、朝焼け。パチリ。

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今朝は、iPhone 5が以外と苦戦するのではないかと考えるに至った件について。

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KDDI版iPhoneが話題になっていますね。iPhoneがモデルチェンジする直前に公にされました。ソフトバンクの回線品質に不満を持っているユーザーはMNPでKDDIへの乗り換えを考えるでしょう。「違約金払ってでもKDDIへMNPする」という人さえいます。結果的に今回のソフトバンク版iPhone 5は、買い控えが発生することが予測されます。そんなアンケート調査結果もありますね。

■参考記事:http://news.nicovideo.jp/watch/nw119024
もし「au版iPhone5」が出たら? ニコ生視聴者のiPhoneユーザー、41.8%が「au版に変更したい」

既存のソフトバンクのiPhoneユーザーに対し、「iPhone5がKDDIから発売されたら?」と問いかけると、「au版iPhoneに変更したい」が41.8%、「そのままソフトバンクのiPhoneでいい」が24.2%

マジョリティをしめるKDDIの従来型ケータイのユーザーはiPhoneへの魅力を感じているようです。やはり、「何か特別なもの」というイメージが凄いですから。それで飛びつこうと考えるわけです。

■同記事から:
auユーザー対して、「iPhone5がKDDIから発売されたら?」と訊くと、結果は「是非iPhoneに変更したい」が63.0%。次いで「ガラケーのままでいい」が19.7%、「Androidがいい」は17.2%となった。

そして、KDDIの作為的リークなのか事故なのか。今日9/26の秋冬モデルの正式発表前にページに新機種が出てしまいましたね。6機種のうち4機種にWiMAXが搭載されるということです。3Gに比べるとWiMAXはだいぶ速いです。デュアルコアの端末+WiMAXでウェブなどがサクサクと動く環境が整うわけです。
http://reviewonreview.blog67.fc2.com/blog-entry-453.html

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AndroidたちとiPhoneとがKDDIのユーザーたちにどのような魅力として映るかと考えてみたのです。そして、「ソフトバンクで発生したようなiPhoneの一人勝ち状況は出ないのかな」と思うようになりました。KDDI秋冬モデルのAndroidたちに比べてiPhone 5には欠けている(だろう)要素があります。リストアップしてみましょう。

・ 防水機能
・ お財布ケータイ
・ EZwebメール対応 (アプリの開発が必要ですね)
・ Flashへの対応 (iPhoneでFlashが使えないのはだいぶ辛いです)
・ 3GとWi-Fi回線以外(例えばWiMAXやLTE)への対応
・ 万歩計 (こだわるねぇ^^;)
・ 電話音質 (国産AndroidたちはiPhoneより通話音質が妙にいいです)
・ LISMOがカバーしている日本の曲の多くがiTunesでは入手できない (ソニーミュージック系)
・ 好みの色
・ 好きな画面サイズ
・ 端末の大きさ、小ささ

Android端末も各メーカーたちが二代目モデル、三代目モデルと、リリースの度に垢ぬけてきています。例えば店頭でiPhoneとAndroidを手にとって比べてるとします。従来あったiPhoneの圧倒的使いやすさというあたりも、新機種では見劣りしなくなってきているのではないでしょうか。

あるいは、iPhoneは絶妙にスクロールのブレーキとかをチューニングしているために、初めて見た人にはAndroid端末の方がサクサク、iPhoneはモッサリ動くように感じるかも知れません。それなので、従来ケータイからの乗り換えが、意外とAndroidたちに行く可能性も高いとみています。

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実際に、ちょっと前にKDDIでXperia acroへと機種変した女性に、KDDIからiPhoneが出るというニュースの感想を聞いてみました。

「正直、最初はもっと待てばよかったかな、と思いました。
  発売は来年なので、来年までやきもきしながら待つのも嫌だし、
  今の機種も気に入っているので『よしとしよう』。」

そして、気に入っている理由を聞いてみます。

「気に入っている理由は画面の大きさと色とデザイン。
  iPodは私の場合、持ち運びやすくコンパクトであることが大事なので、
  携帯と一緒になっているメリットをあまり感じないです。

  そもそもiPhoneとAndroidの違いを実感として持っているわけではなく、
  『なんかiPhoneは特別らしい』くらいにしか思えていないので、
  1~2年してある程度見極めてからでもいいかなと思っています。
  大事なのは、今欲しい、というタイミングですね。」

やはり、色とかサイズとかって、大切な要素なわけですね。そして、「iPhoneは特別らしい」という別格な端末のイメージ。なお、その人はそれほど端末とかには詳しくない、一般的な人です。

KDDIにおけるiPhone契約の多くは、現iPhoneファンで通信回線に不満をもつ人たちのMNPになる。KDDIのAndroidたちは、従来ケータイでの機能が充実してきているので、意外と善戦する。結果的には、騒ぐほどiPhoneが善戦しないのではないか。意外と苦戦するのではないか。そんなことを考えています。

先日、F-12CというドコモのAndroid端末が27時間ほど使えなかったとき、iPhoneの一本持ちになったのですが、SPモードメールやモバイルSuica、電話、万歩計と、意外とできないことも多かったことがこのエントリーを促したきっかけです。すでにAndroidには生活に入り込まれている (笑)。

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