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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

起業の向いている人、いない人、要素をリストアップしました #asacafestudy

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おはようございます。

ついに通勤途上で手がかじかむ季節がやってきました。昨年はiPhoneの静電容量式ディスプレイの操作に魚肉ソーセージが流行りましたが、今年は、導電性フェルトスタイラスを手袋ごしに操作する実験をしなければな、などと思いながら歩いていました。

今朝は「お題」の『起業の向いている人、いない人』について。

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■起業なんて馬鹿なこと?

「おまえ、馬鹿か?」

荻澤さんが「起業をする」と、医者家系の家族に言ったときの反応だそうです。先日の朝カフェ次世代研究会で告白されていました。その後、その詳細をエントリーされています。

はい。正直なところ、馬鹿だと思います。

起業なんて、今ではハイリスク、ローリターン。調子のいい会社にきっちりと就職して、まじめに仕事をしていた方がよほど安定した人生を送れます。いい車に乗って、週末は趣味に熱中して。ちゃんと給料も振り込まれるので、家庭も安定します。

そして、一度起業をしてしまうと、後戻りができないのです。一人とか二人とか、少人数でやっている会社も多いですが、自分たちが何とか食べていくことはできています。そこにとどまってしまうのは、後戻りをしても、より条件が悪くなるからです。

起業をしようとしていた11年前に戻って自分に言うことは、今なら明確です。

「やめておけ」

と。

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■なぜ馬鹿な起業をするのか

会社を始めて10年持つのは50社に1社だと言います。確率2%。そもそも会社を始めようと思って実際に始めるのは10人に一人でしょう。だから、0.2%、500人に一人。

幸運でなければ、いや、強運でなければ、10年やって成長している今の状況には至れなかったことになります。論理的に考えたらやめておくのが正解です。期待値からすれば、資本金を出す分で宝くじを買うか競馬でもやった方が賢明だといえるでしょう。

それでも踏み出してしまう人たちがいるわけです。そして、その踏み出す人たちがいなければ、社会はどんどん硬直化していってしまいます。でも社会のために起業しているのでしょうか。

いや、違うと思います。どこかに「自分も一攫千金してやろう」とか、「起業家として名を馳せよう」とかいう、宝くじを買うようなギャンブラー精神があるからなのです。『ドロドロした何か』です。

そして、起業というギャンブルに打って出ると、前と後とで人が変わります。

自分もそうでした。だから、自戒の念を込めてリストアップしてみました。当初はできておらず、痛い目に合いながら徐々に修正した事々です。

スタート・サバイバル期と、拡大期とでは必要な要素は変わってきます。それに合わせて経営者を変えるのか、経営者が変わるのか、どちらかが必要になってきます。

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■スタート・サバイバル期における『起業の向いている人、いない人』

起業に向いている人

起業に向いていない人

ゴミを拾う

ゴミを見ない、ゴミが見えない

家具を組み立てる

家具を作らせる

根拠のない自信家

根拠がある自信家

実務主義

権威主義

孤独耐性が高い

和を以て尊しとする

こだわりの限界を知る

スタイルなど、こだわりがある

細かいことを気にする

細かいことは気にしない

ケチ

気前がいい

個人責任

連帯責任

あきらめが悪い

あきらめがいい

楽観的でマゾ

悲観的でサド

好奇心旺盛

保守的

既成概念に疑問をもつ

年功序列が好き

ドロドロ感情的な面がある

何でも論理的に対処できる

■拡大期における『起業の向いている人、いない人』

起業に向いている人

起業に向いていない人

論理性を重視

人情を重視

情熱が伝わる

冷静沈着

メンバーの手柄が嬉しい

自分の手柄が嬉しい

謙虚

遠慮と謙虚の取り違いをする

過去のつながりを大切にする

環境は変わる

やることがぶれない

革命的な出来事が起きる、起きさせる

細かいことが何を示すかとらえる

細かいことは気にしない

愚直なことを繰り返せる

朝令暮改、瞬発力と頭能力に頼る

批判を追い風にする

批判を受け止める

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他にもいろいろな切り口とリストの挙げ方があるとは思いますが、今朝はこれくらいで!

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