日本にはケータイというスマートフォンが前からあった
ボストンでのLotus Leadership Alliance (LoLA)は、昨日最終日が終わりました。話すときにはずっと声を張り上げていたように思えます。その騒がしさにどっと疲れが出てきました。
★こんな感じで開発責任者の質問つるし上げセッションもあります。
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昨日のことです。LoLAのLotus製品のモバイル化を議論するセッションに参加している中で、「iPadをエグゼクティブが触ると、おもちゃとして手放さなくなる」といった指摘があったりして、「日本と同じだ」と内心にんまりしたりしていました。
そこのセッションで大いに議論されていたのが次のようなことです。
・端末に残るデータをどうするのか。
・リモートワイプで個人の使っていたデータまで消していいのか。
・そもそも、会社貸与の端末に制限しなくていいのだろうか。
・個人の端末を流用させるのがいいのだろうか。
・メールの添付ファイルはどのようなポリシーにすればいいのか。
まるで、先日書いたブログの内容、『iPhoneやiPadのセキュリティポリシー策定から解放される方法』そのものが、アメリカのみならず、ヨーロッパの各企業からやってきている、Notesのうるさ型の方々の間で盛んに議論されていたのです。
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「ここは日本でCACHATTOが支持されているトレンドを話さねば」
急に義務感が沸いてきて、再三手を挙げるのですが、無遠慮な飛び込み発言で、全体の話は勝手にどんどん進んでしまっていきます。でもここは、焦らずに議論の煮詰まりを待ち、瞬間の隙をみて、何とか飛び込み発言することができました。趣旨は次のようなことです。
・日本では個人情報の観点から端末にデータを残さないトレンド。
・端末にはデータが残らない専用のアプリを用意している。
・それをウェブベースのUIで使ってもらっている。
・管理者はリモートワイプのことすら考えなくてもいい。
ユーザーの使い勝手を優先する考えのアメリカ流とはちょっと違い、使い勝手をある程度犠牲にしても、セキュリティを優先する日本流のトレンドについて触れました。驚きのリアクションとともに発言が印象に残った人もいたようです。
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「まさかあの場面で発言に踏み出せる日本人がいるって、正直驚きました。」
同席していた日本IBMの佐藤さん、ニコニコとその発言をしたこと自体についてほめてくれます。そして、その発言がきっかけで、次の会合が急に決まりました。
今度はLotusの製品企画の責任者と、Lotusの研究所の技術開発責任者が同席です。この機会に是非とも製品について詳しく知っておきたいということになったのです。
CACHATTOの日本での実績や、芯の通った製品概念、実際の通信方法などについて紹介し、今後の両者での可能性を確認しました。IBMの方々、興奮気味に盛り上がっていました。e-Janとしては、CACHATTOの国際展開につなげられるのであれば、米IBMは相手にとって不足はありません。(生意気!w)
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最後の立ち話です。
「By the way, how come that you guys have been working on
such a smartphone solution for a long time before they came?
ところで、なんでスマートフォンが無かった時代からe-Janでは
そんな製品を作っていたの?」「Oh, our Keitai had been Smartphone since a long time back!
日本にはケータイというスマートフォンが前からあったからね。」「Ahhhh, yes. You had been far ahead of us before our
smartphone came!
あーそうか。こっちのスマートフォンが出る前まではだいぶ
進んでいたからね!」
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今回の出張、前半のプレゼンスを高めるという政治編は成功です。今日からは、後半の、うちの技術者にSkypeで参加してもらいながらの技術編です。
真剣にお客様と向かい合って創り込みをしていくと、それがグローバルでも価値のあるものへと成長していく。このような仮説が目の当たりに証明されるような体験で実感することができて、とても幸運だと思っています。
「引き続きやっていこう!」
がぜんと不思議なやる気が出てくるのが面白いです。
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ちなみに留守の東京では、7日、8日と東京国際フォーラムで展示会のダブルヘッダーをやっています。FIT2010(金融国際情報技術展)と、大塚商会さんのビジネスソリューションフェア2010 in 東京です。是非お越し下さい!
会場の様子↓