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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

インド道中 (その6) ヒンズー式結婚式

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★【朝メール】20050808より__
 そのときの出張は、今もe-Janで開発で大活躍してくれている
 KumarさんとChandana(チャンダナ)さんの結婚式への参列という
 大イベントがありました。ここにはその詳細が記載されています。

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おはようございます。

ティルパティでの最終日になりました。
ここ2-3日は曇り空一転して晴れ空だったので
さすがインドというくらいのものすごい日差しでした。
今朝はまたどんよりの曇り空に戻っています。
湿度は少ないので東京の暑さよりは凌ぎやすいと思います。

===ほぼ毎朝エッセー===

□□結婚式

通常日本でも結婚式と披露宴という二つのことをやります。
KumarとChandaさんの結婚式でもそうでした。
前夜にレセプションを、そして翌朝に結婚式をやったのです。

こちらでも結婚式後に披露宴をやるのは一般的だそうですが、
今回の結婚式は早朝からだったためか、Kumarのカーストが
そういう習慣なのか、レセプションは前夜に行われました。

レセプションも結婚式も結婚式用のホールを利用して行います。
結婚式用ホールというので、日本にある平安閣のような、
大量生産型のものを思い浮かべていたのですが、そうではなく
質素なところで、そこは1日に1カップルしか使わないそうです。

■8/6 レセプション

バンガロール10時45分発車のバスでKaranth夫妻と乗り合わせて
ティルパティにやってきます。ティルパティはヒンズーの聖地です。
奥さんもお寺参りをしたいと言ってついてきたのです。
奥さん曰く「神様が呼んでいるのよ」。そういう気持ちがするそうです。
別便バスでBalkiも夫妻でやってきます。
ティルパティはそういうところのようです。

夕方7時、Kumarの友人Jagadeeshがタクシーでホテルに迎えに
きてくれます。レセプションホールにはタクシーで乗り付ける
手配をしてくれていました。タクシーはダルマ型のアンバサダー
という白い国民車、地方では殆どの車がこれです。

アンバサダーにバラの花を点々とあしらって飾り付けがしてあり、
窓には『Kumar weds Chandana』と紙が貼り付けてあります。
Karanth夫妻、Jagadeesh、もうひとり、そして自分と運転手、
6人がぎゅうぎゅうに乗り込み、いざホールへと向かいます。

ホールに到着します。ホールは白い石造りの建物です。
入り口には花びらで飾った原色の『Kumar Weds Chandana』と
いう看板やらデコレーションがなされライトアップしています。
すでに暗くなっているのでとても目立っていました。

タクシーを降ります。
ホールの入り口に入るとまっすぐ奥には庭があり、
左手にはホールへと続く10メートルくらいの細道があります。
先週事前に挨拶をしていたKumarのおじさんや弟らと握手を
次々と親族やらがやってくるので紹介をされ、挨拶をします。
促されながら細道を進んで行きます。すると、格好の外国人
被写体が来たと思ったのでしょう。ビデオカメラとカメラを
構えた撮影陣に強烈なライトを照らされます。ざわざわと人が
囲んできます。どうやら本当に外国人は珍しいようです。

挨拶する人はどんどん増えていきます。そして握手をしながら
ビデオカメラに撮影され、写真に納まるのです。なるべく
沢山ビデオと写真を撮られる、それも、レセプションにくる
人々のひとつの楽しみのようです。

細道を突き当りまで歩き、右に曲がるとそこはホールの
入り口になっています。入り口左手には子供がなにやら
花びらを機械に投入しています。その機械からは遊園地の
乗り物のような電子音で「エリーゼのために」が鳴っています。
そして横を通るとバラの花びらの匂いとミスとが顔にかかります。

ホールに入ると突き当たりはドアと壁で、来場者はすぐに
左手階段を上がるようになっています。階段をぐるりと
あがると、ホールがありました。5メートルくらいの高い天井、
白い壁、石の床、原色のプラスチックの椅子、そこには人々が
座っています。女性は伝統衣装、男性はアイロンのあたった
比較的綺麗目のシャツを着ています。そして30メートルほど
先の一番奥には1mくらい高くなったところにステージがあります。
ステージの上にいました。KumarとChandanaです。

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早速目が合い二人とも手を振って挨拶してくれます。
Kumarはスーツにネクタイ、花輪を首から提げています。
Chandanaは伝統衣装なのでしょう、金色の服を着ています。
目があったら離さない真っ直ぐな視線と白い歯の笑顔が印象的な
美しい女性です。

ずんずんと奥へと促され、ビデオ撮影隊がついてきて、
一番前に座るようにと席を用意されます。

壇上にくるように言われます。KumarとChandaにそれぞれ
お祝いを言います。すぐさまに真ん中の二人を囲むようにと
壇上で整列をさせられ、ビデオとカメラに収まります。
もちろん、おじさんやら到着以降顔見知りになった人々やら、
何人も一緒にカメラに収まりました。

壇から下がっても同じようにKumarの妹、Chandanaの両親、
Kumarの両親、おじさんの息子、おじさんの勤め先の上司、
Chandanaのお父さんの勤め先の人々、、、とにかく
いろいろな人々と挨拶をしたのです。そのたびに強烈な
ライトが当たりビデオと写真を撮られます。

珍しい外国人には浴びせられるような視線を顔中に感じます。
昭和30年代の日本でのアメリカ人の気持ちでしょうか。
ひるまず視線を感じたところには笑みを返します。
すると皆なんとも嬉しそうにきれいな笑顔を見せてくれます。
インド人の笑顔は最初の睨んだような顔から一転するので、
とても心が和むものがあります。

次々と壇上に上がって挨拶をして、ビデオと写真に納まる、
これがレセプションのようです。新婦お色直しで着替えに
出ている間にKumarを友人達と取り囲み四方山話をしていました。

さて、一通り挨拶が終わると、外の庭にでて夕食です。
そのまま壇上で挨拶を続けている御両人は横目に置いたまま、
空腹感もしてきたので、Eximからの仲間達とともにどやどやと
下に行きます。庭の奥にはビュッフェ形式のテントがあります。
端からならんで紙皿に次々と食事を盛ってもらいます。
立食で手食、そう、ここでは手でそのまま食べるのです。
意外にも紙皿を左手に持ったまま右手でそのまま食べるのは
便利でした。

一通り食事も終わり、上にいる御両人に再度挨拶をします。
翌朝の結婚式は7時半からスタートだそうです。
ホテルに戻ることにしました。

(以下次号・・・)

===post script===

8/6は朝、Raviさん夫妻に会うことができました。
RaviさんはサングラスをかけてHondaのバイクで奥さんの
Sirishaさんを後ろに乗せ、颯爽と家からゲストハウスまで
やってきて、さらにはTaxiまで手配してくれていました。
日本でいろいろしてくれたので「インドでは自分が持つ」と
高級ホテルに連れて行ってくれ朝食をご馳走してくれました。
元気そうでしたよ。次の就職先も決まったようです。
8/16から働くそうです。

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