「生保」というと最近は「生活保護」の略称だったりしますが、こちらは「生命保険」です。保険会社(メーカー)、代理店(販社)だと言いづらいこと、言えないことを、分かりやすく書いていきたいと思います。新規加入や見直しの際にご参考にして頂ければ幸いです。また、取り上げて欲しいテーマがあればリクエストしてみて下さい。可能な限りお答えしていきます。

生命保険における「マーケティングの上手さによる弊害」

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前々回書いた「かなり気の毒なライフネット生命」というブログに

「オリックス生命の方が保険料が安い上に、内容としてもライフネット生命よりいいそうですよ。ということはマーケティングの上手さはライフネットが上だねw」

というツイートをいただきました。

極めて本質を付いているツイートではないかと思います。

今から20年ほどまえに、オリエントリースという会社がプロ野球の阪急ブレーブスを買収して、社名を「オリックス」に変更し、その後イチロー選手の活躍もあり日本シリーズを制したことにより社名は全国区になりました。

しかし、イチロー選手がメジャーリーグに移籍したあと、プロ野球のオリックスは低迷を余儀なくされ、一時期よりかなり露出が減っているのは否めません。
(その後、近鉄バッファローズを吸収して「オリックス・バファローズ」になりました)

翻って「ライフネット生命」ですが、株式上場を果たし若き副社長の著作の売れ行きもいいようで、現状生命保険会社としては「飛ぶ鳥を落とす勢い」すら感じます。

「・・・マーケティングの上手さはライフネットが上だねw」とツイートしていただいた背景としては、ネット内のイメージはもとより、山手線の車内広告や書籍、またその他の媒体への露出に関して、オリックス生命よりライフネット生命の方が上手に露出し訴求している現状があります。

それでも何回も書いているように、生命保険の商品としてはどう考えてもオリックスの方が勝っているのです。

保険料がオリックスが安くなるケースが多いのですが、それは正直それほど大きな金額ではありません。
仮に<同じぐらいの保険料>として考えてみると・・・

・ライフネット生命の医療保険では手術給付金がない(別途オプションでは可能で保険料は上乗せとなる)
・オリックス生命の医療保険「CURE」は入院が長引きそうな七大疾病については、入院日数の延長がある(両者とも基本は60日で、「CURE」の七大疾病の延長はプラス60日で合計120日)

また、商品のラインアップとして、死亡保障を効率的に付加できる<収入保障タイプ>が、ライフネット生命にないのは致命的です。

必ずしも<収入保障タイプ>がどなたにもフィットするわけではありませんが、多くの方が選択する<収入保障タイプ>がラインアップにないのはいかんともしがたいです。

イメージ先行で「ネット専業だから商品は最新鋭で保険料も一番安いはずだ」と思い込んで、冷静に他社と比較することもなくライフネット生命を選択してしまうのはとても残念でなりません。

もしかしたら、これは「マーケティングの上手さによる弊害」かもしれません。

保険商品の優劣を度返しすれば、ライフネット生命のビジネスモデルやここ数年の実績は賞賛に値すると思います。

還暦で起業した出口社長は、短期間で様々な協力者から資金を集めて事業を成長させて株式上場を成し遂げ、様々なメディアから注目を集めています。

若い岩瀬副社長もベストセラーを出して、若手サラリーマンのカリスマになりつつあります。

ここまで先を読んでお二人が動いていたかは不明ですが、結果としてかなりいいイメージ戦略ができているようです。

ベンチャー企業の分かりやすい成功例ということで、各方面でのメディアの露出は少なくありません。

しかし、問題は中身です。
社長がベンチャー企業の成功者だろうが、副社長の本が売れていようが全く関係ありません。
提供している商品が額面どおり(ネット専業で営業による人件費をかけていないので保険料が安い)で、最適化されているのであればいいですが、実際はそうではなく、あたかもそうであるかのようなイメージが先行していて、見事にそれが一部で定着しているのです。

スマホを早々と使いこなし、ITリテラシーが高いと自負している人ほどライフネット生命の戦略にはまっている傾向があるのではないでしょうか。

それこそスマホやその周辺機器やソフトを購入する際には、中古を含めてネット上で散々比較するであろう方々が、こと生命保険に関しては「ネット生保は最先端で一番安いに決まっている」とまんまとライフネット生命の謀略にはまって、思考停止になっているとしたら極めて残念でなりません。

そうならないためには、従来どおり生命保険は信頼できる担当者と相談して加入するのが一番なのです、といいたいところですが、そうとも限らないのです。

「信頼できる担当者」と言っても様々で、実は今回お話ししたことと同じようなジレンマが発生してしまうことがあります。

それは次回お話しします。

他にもいろいろ書いています。
ご興味があればお立ち寄り下さい。

保険選びネット
http://www.hoken-erabi.net/seihoshohin/new_2005.htm                   <具体的な商品の比較など月一で書いています(ほぼ月末更新)>
特約なしとなったニッセイの商品についての考察です。

ヤフー知恵袋
http://my.chiebukuro.yahoo.co.jp/my/shigotonin38
<知恵ノートはほぼ月二で随時更新、生保関連の質問にも答えています>
ご指名の質問大歓迎です。

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