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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

アブダビで開催されている世界最大の再生可能エネルギーイベント

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アブダビ首長国では1月17日〜20日までの会期でWorld Future Energy Summit 2011が開催されています。昨年の第三回には約2万5,000名が参加しましたが、今年はこれを上回る参加者が予想されています。名実ともに世界最大規模の再生可能エネルギーイベントになったと言っていいでしょう。

今回は潘基文国連事務総長をはじめ、セネガル、アイスランド、パキスタン、ポルトガル、バングラデシュ、グルジアから首長が出席し、講演やパネルディスカッションで再生可能エネルギーの重要性を主張したと伝えられています。
Google Newsで確認しただけでも相当な数の記事が流れており、外国メディアも注目するイベントとなったようです。イベントに併設されている展示も600以上の企業・団体が出展している模様です。

アブダビの再生可能エネルギー政策のシンボルとも言えるMasdar Cityについては、昨年後半に資金集めやテナント招致の困難が伝えられてましたが、今回のWFESに合わせて、Siemensが新たにスマートグリッドの実験計画を発表するなど、Masdar Cityを1つのショーケースとして利用しようという動きが活発化しているようです。

また、三菱重工もWFESに合わせて、Masdar Cityで電気自動車の運用実験を行うことを発表しました。

もうしばらくすると、今回のWFESを総括する記事が出てくると思われます。

現時点で言えるのは、アブダビがこのような動きが、だんだんと名は体を表す式で実体が伴っていって、途中紆余曲折はあるとしても、ある程度の年数が経つと、再生可能エネルギーの知的な集積ができあがっている可能性がなくはないということです。

今回の展示会場から10のユニークな小企業の取り組みをピックアップした記事が目に留まりました。内容については改めて取り上げますが、このイベントに世界中から人が集まることで、資金を必要としているベンチャー企業などもここに出展し、結果として、関係者の耳目を引き、必要な資金を集めるに至るケースも相応に出そうです。
新しい技術、専門家、各国政府の関係者、ベンチャーキャピタル、大〜小の関連企業などが結集するイベントとして定着していくと、国策として再生可能エネルギーに取り組むアブダビにとっても、非常に意義の大きなイベントということになってくると思います。

イベントの中身については専用サイトでダウンロードが可能な日刊の情報誌に目を通すのがよさそうです。このサイトの左コラムにDaily News Day1、Day2…とあるところからダウンロードできます。

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