1本の専門サイト記事→数十本の商用ニュースサイト記事→数千のつぶやき
先日、Patently AppleというAppleの特許に特化した専門サイトで、いわゆるHome Energy Managment(HEM)に関連したAppleの特許出願が報じられました。
内容は一言で言うと、家庭内の電灯線をデータ通信に使うPLCの技術を応用し、ネットワークに接続された電子機器や家電製品の消費電力を包括的にコントロールするための技術や工夫の集合体になっています。
Patently AppleではAppleが出願する特許を定常的にチェックしているらしく、願書が公開された時点でいちはやく目を通し、記事に書くというスタイルをとっています。Appleが出す特許の関連ではおそらく世界一早い情報源なのでしょう。
で、それを様々なニュースサイトがウォッチしています。
この専門サイトから出たAppleのHEM関連特許の情報は、私もearth2techというニュースサイト経由で知りました。
それからしばらく経って、興味があったのでこの特許の関連のことを色々調べてみました。Googleで関連事項を記述しているニュースサイトの記事を拾っていくと、なんとすべてがPatently Appleの記事を情報源としているではありませんか。情けないとは言いませんが、ニュースサイトならもう少し情報補強のしどころがあろうというもの。ネタ元記事1本だけで自サイト(商用サイト)のニュース1本が書けるなら、これほどコスト効率のよい執筆活動はありませんw。
自分としてはもっと濃い情報が欲しかったので、しょうがなく願書本体にあたることにしましたが。
ただ、私もそうしたニュースサイトの記事に躍らされたクチで、このニュースを読むなりTwitterでつぶやいてしまいました(ただし引用したのはニュース記事ではなく元の記事)。
関連の報道では、「Appleがスマートグリッド分野に参入する」(HEMはスマグリの一部)と報じているものもあり、Twitter上でも大いに話題になりました。数えることはできませんが、簡単な検索からも数千以上のつぶやきが発生したであろうことが推察されます。もちろん私もその一部。
専門サイトの1本の記事から数十のニュースサイトの記事が生まれ、数千のつぶやきが発生する…。すごいですね。しかし、大元の専門サイトの記事の見解に誤りがあったりしたらどうなるんだろう、ということも考えてしまいます。事実の誤りというより、見解の誤りの方ですね。それによってミスリードが発生する可能性あるという方の見解。