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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

メモ:米国ホームエクイティローン関連資料

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米国金融については外野ながら、好資料を見つけたので、メモ書き程度にリンクしておきます。

米国のホームエクイティローンに言及している報道をあまり見ません。ホームエクイティローン、一言で言うと、保有している住宅の担保価値(時価)から、住宅ローンの未払分を除いた部分に、貸出枠を設定するローンです。簡単に言うと、住宅ローンを返済した分だけ借入枠が生じます。住宅価格が上がっている状況では貸出枠が増えるわけですね。この貸出枠を旺盛な消費に使うことになります。クレジットカードの利用枠がホームエクイティローンと直結している感じなのではないでしょうか?

ホームエクイティローンは、日本では住宅担保ローンなどと訳されていて、その訳になってしまうと中身がよくわかりませんが、要は住宅ローンの担保価値に根拠を置く与信装置です。
自分がこのホームエクイティローンの存在を知ったのは2000年頃でした。へー、米国にはこういう商品があるんだと感心しておりました。

このホームエクイティローンについて、よく調べてある資料が見つかりました。

三菱証券(当時)
米国:ホームエクイティローンと住宅価格 2005年6月22日

米国で住宅バブルがなぜ起きる?
㈱日本システ㈱日本システム評価研究所 不動産鑑定士・SE 山田 毅 2005年8月29日

もっと前の状況報告に以下があります。

日本銀行国際局 平田 渉 2003年4月3日
海外レポート「米国の家計支出における住宅資産および住宅担保金融の役割」

これらを読むと米国経済、特に個人消費が現在抱えている状況がよく見えてきます。米国経済復調の現実味のあるシナリオを得るためには、株価よりも、住宅価格がいつ、どの水準で下げ止まるかがもっとも重要なポイントだと思います。

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上のトピックと直接関係しませんが、今日の日経ビジネスオンラインにあった以下の記事、

「今回の危機は根深い。でも、チャンスだ」

こういう異なる目線の記事はいいですね。現在は、価値観のダイバーシティが欲しいところ。

日本の個人金融資産の大部分は預貯金なので、基本的な立場は上の記事にある中東の投資家と変わりません。(リスクテークに関する正しい認識の醸成が必要ではありますが…)

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