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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

変化するインセンティブ

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自分の考えにしても、企業の方向性にしても、ネットで公開することによって得られる便益は多々あります。
例えば、同じ考えを持った人と目に見えない形で結びつくというものがあります。明示的なコメントなどでフィードバックがいただけないとしても、”何となく関心を持っていただいている”的な目に見えないつながりはある、ということがあります。それはかなり重要です。

一方、ネットで公開することで負わなければいけない責務のようなものがあります。大方は書くまでもないことなので、それは割愛することとして、あまり他所で指摘されることがないポイントに以下があります。

それは「自分の変化」に関するものです。

日を追うごとに、季節は変わるし経済状況も変わります。顧客が求めるものは常に変化していますし、新しくておもしろいコンテンツは次々と出てくる。そういうなかで、自分も当然のごとく変化します。

「自分の変化」は当然のごとく訪れる。

すると何が起こるかというと、過去に自分が書いた投稿との整合性が取れなくなる現在の自分、という状況が生じてくるわけですね。
昔ああいうことを書いた。けれども変化した自分の今は、ああいうことは考えていない。今の自分はむしろこんな風に考えている。そういう状況が出来します。

旧来の言論人のモラルで言えば、それはあってはならないこと。自分がとった1つの思想的な立場というものは、死守すべきものとして存在しています。それが体に染み込んでいる人の場合、すごく悩むと思います。

けれども旧来の言論人のモラルを超える新しい規範がこの環境にはあるのだ、ということがすんなり理解できている人の場合には、そこを自分なりのやり方で解決していきます。
「自分の変化」についても、ある時から素直に書き綴っていく。

これは従来の考え方で言えば「転向」に相当することなのかも知れないけれども、この言葉を時代の遺物の宝物庫に丁重にしまって、「自分の変化」を優先する。それが現在であり、そこから何か新しいものが始まると。

一言で言うと、ネットで公開していくことにより、「自分の変化」について素直にならざるを得ないインセンティブが働く。
昨日の自分は今日の自分と少し違っているよ、ということを積極的に受け入れていくインセンティブが働く。

そういうことはあると思います。

ということで、過去の自分の投稿の言説から、多少軌道修正が必要だと思い始めている今日この頃。

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