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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

APIの公開はマーケティングに勝る?

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Twitterクライアントの繁盛ぶりを見ていると、APIを公開することがいかに偉大なことであるかをしみじみと考えさせられます。API公開は、おカネが一銭もかからないインストールベース拡大方策です(salesforce.comなんかもそうですね)。たしかドラッカーが「理想的なマーケティングとは販売を不要にすることだ」という意味のことを言っていたと記憶しています。API公開はまさにその具体例ですね。

ただまぁ、何でもかんでもAPIを公開すればいいというものではなく、APIによって得られるリソースがどれだけ価値があるかということが重要なのであって、例えば「本質的に新しい」とか「革新的にワクワクする」とかいう属性がない限り、放っておかれるだけなんでしょうけれども。

ネットワーク力学的に見ると、APIというのは”被リンク容易性”とでも言うべき機能ですよね。以前に話題になった”ツッコマビリティ”みたいなものです。それがあることによって、何らかの関与を含むリンクが無数に発生します。

マーケティングの視点で言うと、価値は(この世界で言う)コミュニケーションによって顧客に伝えられるわけです。APIはそれとほとんど同じ役割を果しています。無機物でありながら、価値に関するメッセージをせっせと顧客に伝えてくれます。

APIがあるとマーケティングが不要になる。などという大それたことを言うつもりはありませんが、インターネット上では、API公開が既存のインターネットマーケティング方策をはるかに上回る効果を示すことがある、ぐらいは言えそうです。

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