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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

インターネットでは色んなものがゼロ円になる…

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95年頃からインターネット上のコマースの動きをウォッチしてきている者として言わせていただくと、おおかたのインターネット上の経済行為は遅かれ早かれ、単価ゼロ円に近づいていきますね。これは、それらの経済行為を成す諸要素が、複製が可能であるということと大いに関係しているように思います。

インターネットメールを使ったマーケティング行為。これは害悪でしかないスパムに覆われてしまっています。本来ならリスペクトの応酬であったトラックバック。これもスパムに覆われてしまっていますね(トラックバックでろくでもないマーケティングメッセージを投げかけてくる人はいいかげんにしてほしいですね)。このへんは、それを可能にするプログラム/環境が複製可能であるということが真因のように思えます。アフィリエイトも、大半はノイズのようなコンテンツで埋まってしまっているのではないかと思います。これは、アフィリエイトを可能にするメディア/環境が、やはり複製可能であるということと無関係ではないと思います。まったく嘆かわしいことです。

なぜこれが起こるのか?ということを真剣に考えてみなければいけない時期に差し掛かっているように思います。
ある時期に価値があっても、近い将来にゼロ円あるいはそれ以下のマイナスの価値になってしまうサービス/アプリケーション/ビジネスモデルに共通した特性とは何か?
上で言った「複製可能であること」なのか?それとももっと違った特性なのか?

複製が不可能なサービス/アプリケーション/ビジネスモデルというものがあるとすれば、それは未来永劫価値を保っていくことができるのか?というより、ある固定的な”複製が不可能なサービス/アプリケーション/ビジネスモデル”を想定するのではなくて、”複製が不可能なサービス/アプリケーション/ビジネスモデル”を未来永劫産み続ける構造のようなものがあれば、状況は一変するのか?

「永遠に続く差異化」みたいなキーワードを口にしていた80年代後半の識者の方に少し聞いてみたい気がします。

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