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20年以上断続的にこのブログを書き継いできたインフラコモンズ代表の今泉大輔です。NVIDIAのフィジカルAIの世界が日本の上場企業多数に時価総額増大の事業機会を1つだけではなく複数与えることを確信してこの名前にしました。ネタは無限にあります。何卒よろしくお願い申し上げます。

客単価30円で世界はぜんぜん変わってくる

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以前、ある大手プレミアムコーヒーチェーンの収益シミュレーションができる簡単なモデルを作った際に、客単価を30円増やしただけで利益が2割も3割も増えて、非常に驚いたということがありました。
1店舗当りの1日の来店客が数百名、全国で1,000店規模、平均客単価数百円という世界では、30円程度の小さな商品をみんなが買ってくれるようになるだけで、利益ががぜん違ってきます。

店に寄っていかない顧客を店内に入らせるには、かなりの力仕事が必要だと思います。しかし、すでに買う気になっている顧客に30円程度のものをクロスセルするのは、それほど大げさな方策を行わなくても可能です。トッピングやオプションやフレーバーなんかを10円~50円程度で売って、どかどか乗っけてもらうと、すごく儲かるわけです。

セブン-イレブンの新作菓子を見ていると、50円~100円程度のものがたまに出てきます。そうした少額商品も、客単価を少しだけ上げるための方策なわけですね。経営としては、その商品が一定割合の顧客に売れた時に利益に与えるインパクトをよく理解して、そういう商品を投入してくるわけですから、開発も相当な意気込みで行われているはずです。
よくレジ回りに並んでいるチロルチョコの製品なんかは、自社でそういう開発ができないコンビニチェーンにおいて、簡単に30円を稼いでくれる非常にありがたい製品なのではないかと思います。

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