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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

メモ:スゴイ地図を体験されましたか?

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スゴイ地図というのがはてブでたくさんブックマークされていたので、少しいじってみました。リクルートのサイトなんですね。本日が正式オープン。プレリリースはこちら

Web2.0において「データをどこよりもたくさん持っていること」は中心的な概念ですが、そういう尺度でこのサイトを見るとどういうことになるのか。
また、Web2.0においては、「集合知」も中心的な概念ですが、そういう尺度でこのサイトを見るとどういうことになるのか。
私はプログラミングのことはほとんどわかりませんが、AJAXの方向性から言うとどういう風に見えるのか。
色々と興味が沸きますね。

自分はカレー好きですので、赤坂地区でカレーをキーワードに検索したところ、あまり「おぉ」という店には出会えませんでした。

個人的には、カレー情報では、かの「お気に入りのカレー屋さん400」が最高の情報源だと思っています。たあぼうさんが、自分の足で歩いて食べて(おそらくはその都度メモって)写真を撮って、少しずつ更新していった結果、ものすごい情報量を持つに至ったサイトです。
Web2.0状況ではこれも「データ」なんですね。しかも、プロフェッショナルではないにせよ、かなりそれに匹敵する知識や経験や鑑識眼が盛り込まれた非常に貴重なレビューも付いています。こうしたデータをどういう風に取り込んでいくのか。
また、こういうことを書いている間に、誰かがどこかで赤坂地区のカレー屋さんに関して、非常に斬新な知見をブログで書いているかも知れません。そうしたいわば増殖する知識をどう取り扱われるのか。(例えば、自分が書いてきた赤坂界隈のビジネスホテルの情報なんてのも、このサイトが吸い上げてくれるのか?←実はそれがすごく気になっていたりして)

しかしその一方で、このスゴイ地図のような、予め特定の情報を特定の仕方で限定的に集約し、インターフェースに工夫がある、サイト体験のクオリティに差別化点があるといった方向性の場合、イノベーション普及学で言う、後からやってくる膨大なユーザー層(レイトマジョリティ)を非常に急速に引き付けて、広告メディアとしては大成功を収めるというシナリオもありえます。
それはWeb2.0的ではないかも知れませんが、10年スパンで見るならば、ひょっとしたら今が、日本の地図サイト分野におけるアマゾン的な事業者の誕生の瞬間である、という可能性もあるわけです。

例えば、楽天が開業した当初、現在のような姿を想像できましたか?サイトとして見るなら、様々な立場から様々なことが言えるのですが、それは経営が関わる世界でもあり、経営が優れていれば、事業が大きく成長するということはあることなのです。と当たり前のことを言って、しーんとしてしまった気がしますが。

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