PS3発売で逆転した日米の力関係
日経のIT-PLUSの記事から興味を引いた内容について書きます。
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000024112006&cp=1
この記事の中での肝のフレーズは、
これは、EAがXbox360向けのタイトルを開発すれば、そのままPS3に移植できるプログラムの基礎的な環境を全社的に整えたことを意味する。EAは開発が難しい現在のPS3向けタイトルをXbox360版と同じ水準が出せるレベルにまで、わずか半年あまりの短期間で持っていくことに成功しているようだ。
PS2の時代からプログラミングが難しいと言われていましたが、PS3は、さらにプログラミングが難しくなっているようです。
ゲームソフトというのは、私の知る限り、様々なソフトウェアの中で、日本が世界に対して絶対的な優位性を持っていた数少ない領域だったわけですが、それがあやうくなっているという点で由々しきことです。
ある意味、ゲームソフトも他のソフトと本質的に変わらず、その結果として、ソフトウェア産業の底力の差が現れてきたのかもしれません。
一般的に日本は、ハード優秀、ソフトは二流といわれますが、同じ物作りであるのに、何故そうなるのでしょうか?
これには、いろいろな意見があると思いますが、私には、日本人が器用すぎるというか、細部にこだわりすぎていることが災いとなっている気がしてなりません。
ハードウェアには、その器用さ、こだわりは、まさしく良い方向に働きます。
ゲームのソフトも、いままでは、それでうまくいってきたと思います。
ところが、ゲーム業界にも、ソフト産業の根本的な特質が現れつつあるのかもしれません。
それが何なのかというと、やはりスピードだと思います。
いかにすばらしいソフトでも、ジャストタイミングでこの世に存在しない限り価値がありません。
そして、ソフトウェアの世界は、根本的なルールがしょっちゅう変わります。
そこそこの品質、性能のものをすばやくリリースする。
そのためにどうすれば良いか考えて行動に移す。
この点で日本は負けているのではないかという気がしているのは私だけでしょうか?