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iPhone 3G - 購入して「え!?」と言わないための10のチェックポイント

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 多くのメディアで報道され、社会現象とまでなったApple(とSoftbank)の新製品「iPhone 3G」。私は幸運にも郊外のショップで全く並ばずに購入でき、そのイノベーションに「触れて」楽しんでいます。しかし、一方で「思っていたのと違った」という話をちらほら聞きます。確かに、報道されているのは「iPhone 3G」の良い所ばかりで、気をつけるべき点に触れられていないことが多いようです。触れても「ワンセグがない」とか「おサイフケータイがない」とか当たり前のことばかり。そこで、自分で契約し使ってみて、普通の日本の携帯電話と違うところについて、これから購入する方が、あらかじめ了解しておくことが大事だと思う10のポイントを挙げておきます。

(1)アドレス帳などの移行は自分で行う。対応できない機種もある。

 通常、携帯のアドレス帳などの移行はショップで行ってもらえますが、iPhoneの場合は、購入時に渡される「携帯メモタツ」というソフトで自分で行います。対応機種は、執筆時(2008年7月14日)現在で72機種(詳細はWebサイト(PDF))ですので、まずチェックした方がいいでしょう。ちなみに、私の持っていたX01HTという機種は対応外でした。

Iphonejpad (2)かな入力は独自方式。

 これは、わたしが気に入っているポイントでもあるのですが、iPhoneのかな入力方式は独自です。例えば、「お」を入力したい場合は、まず「あ」を押すと4方に「い」「う」「え」「お」と表示されますので、「お」まで指をスライドさせて話します。この方法だとどの文字でも1タッチ(とスライド)で入力できますが、慣れが必要です。もちろん、他の機種と同じ複数回タッチ(「お」なら「あ」を5回」もサポートしていますが、タッチパネルの性格上高速入力に耐えず、誤入力を多発してしまいます。

(3)ソフトバンクからの機種変更でもメールアドレスは変更になる。

 同じソフトバンクの場合でも、メールサービスは「S!メール」ではなく「Eメール(i)」というサービスになり、メールアドレスも「xxxx@softbank.ne.jp」から、iPhone独自の「xxxx@i.softbank.jp」に変更となり、元のメールアドレスは使用できません。(転送サービスもなし)

(4)メールは絵文字に対応していない。

  iPhoneで提供されるメール「Eメール(i)」では、絵文字やデコメールに対応していません。

(5)充電には独自のアダプタが必要。

 インターネットなどを継続使用していると電池の消耗が速いので、緊急時の対応が気になりますが、独自形状のアダプターなので、コンビニなどで販売されている緊急用の携帯電池は使えません。長時間の外出にあたっては電源アダプタを持ち歩いた方がいいでしょう。

(6)SIMカードが違うので機種変更でも前の機体は使えない。

 複数台の機体を持っている場合(機種変更、買い増しなど)、SIMカードを抜き指しして、前の機体を一時的に使ったり、アドレス移行のために立ち上げたりしますが、SIMカードが違っていて、かつ前のSIMカードは没収されますので、前の機体はiPhoneの契約以降ロックがかかって立ち上げられなくなります。特に機種変更の場合、アドレスのバックアップなどは、「事前に」行っておく必要があります。

(7)パケット定額フルとS!ベーシックパック(i)への加入は必須。

 パケット定額フル(月額5,985円)と、S!ベーシックパック(月額315円)は、加入が義務となっており、パケットのプランについて他の選択はできません。これに加えて、通話の料金プランをホワイトプラン、オレンジプランなど各種プランから選べます。ちなみに、パケット定額フルは、基本的に「どれだけ使っても定額」というプランですが、パソコン経由のパケット、国外での利用、SMSなどは対象外(別途パケット代がかかる)となるので注意が必要です。

(8)加入、継続できないサービスがある。

 ホワイト学割、あんしん保証パック、基本オプションパック、S!電話帳バックアップパック、安心遠隔ロックなどには加入または継続できません。

(9)詳しい取扱説明書は付属せず。

 国内の携帯電話で付属している詳しく丁寧な「取扱説明書」は付属していません。付属しているのは、カタログ並みの「こんなこと出来ます」という冊子だけ。その冊子に、詳しいユーザーガイドの入手は、AppleのWebサイトを参照するように書いてありますが、執筆時点(2008年7月14日午前6時)ではまだ掲載されていません。もちろん、iPhoneはこのような説明書なしで使えるのが「売り」ですが、ある程度のコンピュータリテラシを前提としていることは知っておくべきでしょう。

(10)初期設定のメッセージが一部英語。

 初期設定時に一部英語のメッセージがでます。英語に慣れている人は、なんということもないことですが、そうでない人は戸惑うでしょう。ただ、わからなくてもそこにある「Dismiss」というボタンを押してください。これで、大丈夫です(笑)。

 以上、「iPhone 3G」購入前に確認しておくポイントを示しましたが、「iPhone 3G」には、他のさまざまな記事で示されているような、イノベーションと楽しさが詰まっています。これらについては、既に多くの記事(下記等)で書かれ尽くしているので、あらためて触れません。「iPhone 3G」のイノベーションの前に、上記の10のポイントは些細なことですが、これらのポイントについてあらかじめ納得して手に入れることで、「iPhone 3G」の楽しさを満喫できることでしょう。Enjoy!

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[Update 08/07/14] 関連記事へのリンクを追加。

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