杉並区電子地域通貨 推進委員会レポート(その1)
昨日、杉並区役所で電子地域通貨の事業推進委員会が行われました。
(私も個人的にこのプロジェクトにかかわっているので、参加というかお手伝いをしてきました。)
杉並区の電子地域通貨事業は、今まで各所で行われてきた一般的な地域通貨事業のような、ボランティアや地域貢献活動の対価として対象地域のみで利用可能な貨幣(ポイント)を付与するという形態だけでなく、商店街で発行している区内商品券や「長寿応援ポイント」
や「子育て応援券」などの自治体が助成事業として行っているものも、全て1枚の地域通貨カード(ICカード)に踏襲するという大規模な計画のものです。
この結果、通貨の価値発行のプロセスが従来の地域通貨のような狭い入口ではなく、また、区内商品券事業との関わりにより、通貨が利用できる場所についても非常に多くの受け皿があることで、通貨の流通に大きな期待が持てます。
また、従来の地域通貨は、紙券で行っているのが大半だったので、価値発行基準が違う事業の相乗りや利用状況に関するトラッキングが難しかったのですが、今回、FeliCaカード(フェリカポケットカード)を採用することにより、カード発行後に新規の助成事業の相乗りが容易な点や、カードと利用者情報・利用場所を紐づけることで各施策の実施効果を図ることができ、従来の地域通貨の課題を解決できる仕組みになっています。
※このあたりの地域通貨の効果的な施策については、フェリカポケットマーケティングの地域通貨サイトが参考になります。
なお、本事業の推進に関しては、自治体や地域の民間企業だけでなく、既存の電子マネー事業者として、ビットワレット、JR、イオン、セブンカードサービスなども推進委員会のメンバーとして参画しており、この結果、地域通貨と各社の電子マネーとの連携というサービスインフラの拡充だけでなく、電子マネーの事業展開で培った技術的知見やサービスの展開課題などの生の情報も集約して、本事業の成功に向けての取り組みが行われていくようです。
委員会当日は、電子マネー事業者各社の事業責任者の方が1人ずつ本事業に関する決意表明や意見を発信されていたので、その内容を基に、この杉並地域通貨の事業の中で各社がどのような取り組みを行っていく可能性があるのかを個人的に勝手に想像してみようかと思います。(この想像は次回ブログにて。)
業界を象徴する大変豪華な方々です。
個人的には、電子マネー事業者が肩を並べて一堂に介しているこの状況が私には涙モノです・・・
これだけのメンバを集めた方って、大変な努力をされたと同時に、人望の厚い方なんでしょうね。