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ポスドク問題についての前向きな提言、理系の観点からの社会全体についての気づきや意見、会社、社会、国に過度に依存しない生き方について綴ります。

【「なりたい人」になるための41のやり方】から1つ選ぶとすれば...

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「なりたい人になる」というのは結局のところ「やりたいことをやって生きる」ことだと思います。ライフワーク・ライスワークという言葉があるように、やりたいことと仕事とは必ずしも一致しないかもしれませんが、人生の大半を仕事に捧げる以上、ほんの少しでもやりたいことを仕事しないわけにはいかないというのが正直なところです。

以前に、窪田良先生のご著書「極めるひとほどあきっぽい」について感想を書かせていただきましたが、2015年8月に 【「なりたい人」になるための41のやり方】というタイトルの新刊が出ましたので、再び感じたことを述べたいと思います。一言でいえば、とにかく窪田先生が人生を楽しんでいらっしゃることが伝わってきますし、なんとなく、先生と対話をしているような気分にもなれます。

内容の構成ですが、タイトルの通り、「41のやり方」についての記載があります。その前の「はじまり」が丁度前作のダイジェスト版のような内容になっていますので、前作を読まれなくても大丈夫ですが、後でも先でも前作も読んでいただいた方がより理解が深まりますし、内容の中でも特に著者が重視されています「答えを覚えるのではなく過程を考える思考法」についてより触れることができますので、前作もおススメです。

全ての人がなりたい自分になりたいと思っているに違いありません。大局的には人生はその試行錯誤といってよいでしょうが、では実際の行動として具体的にどうすべきかについて、「眼」をキーワードとして、学者・医者を経て、現在、製薬ベンチャー企業社長に就かれている著者のキャリアから、ヒントなり指針をつかめるではないかと思います。

「41の(具体的な)やり方」については是非、本を手に取ってご確認いただきたいのですが、特に共感を持てるというか私自身実践しているというべきか自然にそうなっているのは、項目6の「他人の目は気にしない」です。

何か新しいことをやろうとすれば、既存の価値観や評価軸では測れない要素が出てきますので、そうすると、そもそも、他人の目を気にする必要がないというか、むしろ、評価されないことの方が良い場合というのも少なくありません。先生自身も、キャリアを変える毎に周囲からは反対されたとおっしゃっていますが、批判や反対の存在こそが、実質的な評価そのものという面もあるのです。自分自身の中での評価と周りの評価がたまたま一致することはあっても、積極的に、「誰かに表面的によく思われたいから」という観点のみで決断を下すことは一切しません。

ヒトの目ばかり気にして「自分」というものが存在せず八方美人的になることで完全に疲弊しきっている人もいますので、「自分自身が自分に対してどう思うか」が最重要ポイントだと思います。著書の中で「変人は最高の褒め言葉」という一節もでてきますが、私自身も、時々言葉にすることなので、びっくりしております。一方で、最もつまらないのは普通なのです。

研究者間で、このような大局的なモノの考え方について意見を交わすような機会はほとんどないので、私自身、ウラを取ったような気分もしております。以下、個人的に共通する考え方について引用し羅列しようとも思いましたが、あまりにも多数になるので、またの機会にさせていただきます。といいますのも、これまでに書かせていただいたブログの主たる内容にも直結することが多く、わくわくしながら読ませていただきました。

最後に、前作に劣らず、今回も折り目がいっぱいつきましたで、写真を!
「折り目」の意味についてはこちらの「良い本とは」の項目をご参照ください。

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