ながいは「なnがい」 知的で説得力のある響きを手に入れるビジネスボイストレーニング『鼻濁音のトレーニング』
私の提唱するビジネスにおける良い声とは、知的でリーダーシップを感じさせる声です。
話し手言葉に言霊が宿ったとき、その声をサポートする響きを理想としています。
だから、「口が良く回るね」とか「すばらしく間違えないで話せるね」というようなテクニックだけに頼るのではなく、魂の響きを持つ声を理想としています。
響きを得るためには、鼻の後ろあたりに円錐の空間を感じると良いといわれています。
そのために、ボイストレーニングのときに鼻のあたりにビリビリとした振動を感じる場所を探す必要があります。
今日は、鼻濁音[ng]のトレーニングです。
鼻濁音はなかなかきちんと使えている人が少ないと思います。
通常の会話では必要ないかもしれませんが、「がぎぐげご」のときに[g]の前に[n]が乗っていることは、響きの上でとても重要です。
例えば、私の苗字ですが「ながい」。
これは「が」の前に[n]を入れます。
[n]を入れないと響きが「が」の前でそこで落ちてしまうからです。
鼻濁音は地方によって使ったり使わなかったりするところもありますし、「がぎぐげご」が常に鼻濁音になるとは限りません。
例えば「十五日」の「ご」は鼻濁音ではありませんが、「十五夜」の「ご」は鼻濁音です。
というように、様々な使い方がありますが、それは使ってみると「これは違うな」とかご自分で判断できることも多いと思いますので、実際に使いながら覚えていくのが良いと思います。
ただ、今日は鼻濁音の使い方ではなく、発声方法と、[ng]から得られる響きのトレーニングをお伝えすることにしたいと思います。
[n]と[ng]は、似ているけれど一緒ではありません。
[n]は舌がべったりと上アゴにつきます。
[ng]は舌の奥が上アゴの奥につきます。
ボイストレーニングをしていてもここが一緒になっている方が多いので、注意が必要です。
◆鼻濁音と[ng]の響きトレーニング
1、アゴを降ろして口を開ける
2、舌の奥だけを上アゴの奥につける((上アゴの奥は指でさわると吐きそうになってしまう部分です)口は開いたままで。
3、そのまま「ng~」と発声する。
4、舌を静かに降ろして下先を下の歯につける「んご~」と発声する。ガバッと下げると響きが逃げます。このとき口の大きさを変えないでください。また舌筋が弱いと舌がスムーズに動きません。 「舌筋のトレーニング」も合わせ行うことをおすすめいたします。
ポイント:なれてきたら、3、で鼻にビリビリとした響きを感じる場所を探す。
この[ng]トレーニングは、初心者でも響きを探すにはとても有効な方法です。
ぜひ、良い響きと、美しい日本語の鼻濁音を目指してみましょう。
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