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弱いところを強く歌う 一見ダサイ音楽がヒットする理由

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高田三郎作曲の代表作、合唱組曲「水のいのち」を練習しています。
 
2011年1月29日コール・リバティストに小屋敷先生をお招きしての練習を行いました。
 
「アウフタクト」という音楽用語があります。
 
アウフタクトは、曲が弱拍から始まる場合のことを言います。
小節線の前に出る冒頭の音のこと。
 
例えば、有名な「浜辺の歌」。
 
「明日浜辺をさまよえば・・・」の歌詞で始まるあの曲です。
 
「あし~たぁは~まぁべ~を・・・」となる冒頭の「あ」。
これがアウフタクトです。
この「あ」は静かに弱く演奏し始めます。
少し「ひっかけ」るように始まるとセンス良くきまると思います。
 
しかし、高田三郎の音楽は、このアウフタクトに重みがあるのです。
 
これはヨーロッパの伝統的な音楽理論からみるととても珍しいことです。
 
アウフタクトに意味を持たせて、ねばるように重く歌って始めます。
アウフタクトに力が入るのです。
 
やってみると分かりますが、先生いわく「一見ダサイ」この音楽。
 
実はこれと似ているのが演歌。
 
高田作品は歌っていて皆さん気持ちが入るようなのです。
日本人の心の琴線にふれる音楽なんですね。
 
高田三郎の音楽が日本の合唱団で大ヒットする理由は、こんなところにもあったのかもしれませんね。

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