オルタナティブ・ブログ > 大人の成長研究所 >

ライフワークとしての学びを考えます。

わたしは才能があるの?ないの?音楽に向いているの?音楽的DNAとは?

»

「この人は生まれもっての才能があるから。私達凡人とは違うのだ。」
 
天才的な芸術家に対して、私たちは半ば諦めの心境でそう感じてしまいます。
 
しかし、本当に「生まれもっての才能」などあるのでしょうか?
 
ピアノ界最大の天才、ウラディーミル・ホロヴィッツ。
彼には、大巨匠、指揮者トスカニーニの娘であるワンダ夫人との間にソニアという一人娘がいました。
 
おじいさんにトスカニーニ、お父さんにホロヴィッツを持つこの少女。なんという究極の音楽環境、そして、さぞかし才能に恵まれたであろう、と思わせます。
 
しかし、このソニア・ホロヴィッツは、親や祖父の期待に反し、一流のピアニストにはなれませんでした。それどころか、親に対する愛情の飢えや反抗から不良少女となり、最後は救い難いほどに自己を崩壊させて、24歳で亡くなってしまいます。
 
また、20世紀最も偉大な作曲家のショスタコーヴィチ。彼には指揮を学んだ息子さんがいるのですが、あまり指揮者には向いていなかったらしく、モスクワ音楽院の試験では、試験担当の教授たちに、息子の落第を心配したショスタコーヴィチ本人からオロオロと電話がかかってくるほどだったと言います。
 
モーツァルトには妻コンスタンツェとの間にカルルという息子がいました。
しかしカルルには弟がいて、その子はコンスタンツェとモーツァルトの弟子であるクサーヴァー・ジェスマイヤーの子と言われています。モーツァルトはその子にフランツ・クサーヴァーと名づけているのです。
フランツ・クサーヴァーは「モーツァルト2世」を名乗り、音楽家となりました。
しかし、カルルは音楽家にはなれなかったのです。
 
「生物と無生物のあいだ」の著者、分子生物学者の福岡伸一さんは「DNAには人を生かすための仕組みが書かれているが、いかに活かすかについては一切記載はない。」と言っています。
 
エーリッヒ・クライバーの息子、カルロス・クライバーや、ヨハン・シュトラウスなどの例もありますが、才能とは、生まれながらにして天から与えられたものではなく、環境や育ちなのではないかと思います。
 
特に芸術はその人の人生観が出るものです。最終的にはその人次第ということなのですね。

だから私は、全ての人に可能性があるんだと信じています。

Comment(0)